賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

2012-01-01から1年間の記事一覧

「カソリの温泉めぐり・東京編」(1)

「カソリの温泉めぐり2012年」の最後は東京の温泉。温泉めぐりをしながら東京の町を見てみようと思う。その第1弾目は「京急編」だ。 12月14日、JR山手線の品川駅から京急(京浜急行)に乗り換える。 10時54分発の普通電車、京急蒲田行きの乗…

日本食べある記(17)花咲ガニと鉄砲汁

(『市政』1995年4月号 所収) 海峡越しに眺める北方領土の島々 夏の終わりに札幌から列車に乗って、日本最東端の町、根室に行った。 札幌ー根室間の、直通列車はない。そこで札幌発23時00分の石勝線経由釧路行き特急「おおぞら13号」に乗った。 …

日本食べある記(16)北海の魚介料理

(『市政』1995年3月号 所収) 稚内公園からの眺望 札幌発22時の寝台急行「利尻」に乗って、日本最北の町、稚内に行った。 稚内到着は、まだ暗い午前6時。列車を一歩降りたときの寒さといったらない。気温は氷点下10度。冷気がキリキリと肌を突き…

忘年会(12/12)

(管理人) 久しぶりに賀曽利御大にお会いして忘年会をやりましたのでその模様を。 最近、エプソンで写真展や講演会をしている偉い戸澤さんと、盛り上がるカソリ。 ちなみにカソリさんは来年早々、道祖神さんのツアーでアフリカ往復縦断だそうです。相変わら…

日本食べある記(15)沖縄本島一周食べ歩き

(『市政』1995年2月号 所収) バイクで沖縄本島一周 那覇を起点にし、バイクを走らせ、10月に沖縄本島を一周した。 最初は国道330号で、那覇市―沖縄市間の20キロあまりを往復する。このルートがすごい。何がすごいかというと、那覇市を出ると浦…

日本食べある記(14)長崎のクジラとカラスミ

(『市政』1995年1月号 所収) 長崎の異国の風 東京から寝台特急「さくら」に乗って行った10月上旬の長崎は、間近に迫った“長崎くんち”(10月7日~9日)の準備であわただしかった。くんち(地元のみなさんは“おくんち”といっている)は諏訪神社の…

日本食べある記(13)甲州ブドウと甲州ワイン

(『市政』1994年12月号 所収) 甲州街道で勝沼へ 日本一のブドウの産地、山梨県勝沼町に、東京からバイクを走らせて行った。勝沼は甲州街道の宿場町なので、甲州街道、現在の国道20号を走った。 東京から大垂水峠を越えて神奈川県に入り、上野原町…

日本食べある記(12)氷見ブリ

(『市政』1994年11月号 所収) 高岡を歩く 「越中ブリ」の本場、富山県氷見市に行こうと、「ますずし」を食べたあと、富山駅から北陸本線の鈍行列車に乗った。 富山県西部、呉西の中心高岡で氷見線に乗換え、終点の氷見まで行くつもりだったが、その…

日本食べある記(11)ますずし

(『市政』1994年10月号 所収) 呉東と呉西 富山といえば、なんといっても“ますずし”だ。富山市内はもとより、富山県内の旅館に泊まると、ますずしがひと切れとかふた切れ、夕食に出ることがよくある。 また、駅弁のますずしは、全国駅弁コンテストで…

日本食べある記(10)めはりずしとクジラ料理

(『市政』1994年9月号 所収) 紀勢本線の車中で食べる「めはりずし」 南紀の中心、新宮から紀勢本線の鈍行列車に乗って、“クジラの町”太地に向かった。太地でクジラ料理のフルコースを食べようという魂胆なのだ。 新宮駅では、名物駅弁のめはりずしを…

日本食べある記(9)もぐりずしと割子そば

(『市政』1994年8月号 所収) 寝台急行に乗って松江へ 大阪発22時25分の寝台急行「だいせん」出雲市行きに乗り、山陰の松江に向かった。今では、ほとんどなくなってしまった寝台急行だが、ほかには東海道本線の「銀河」(東京―大阪)や、中央本線…

カソリの島旅(94)東京→石垣→石垣

(『ジパングツーリング』2003年1月号 所収) いよいよ「島巡り日本一周」も最後の行程。 2002年4月12日、沖縄・八重山諸島に向けて東京・日本橋を出発。スズキバーディー90を走らせ中山道経由で名古屋へ。名古屋港のフェリー埠頭では「飛龍軍団」の面…

カソリの島旅(93)那覇→東京

(『ジパングツーリング』2002年12月号) 「沖縄本島一周」を終え、那覇に戻ると、泊港近くの「沖縄オリエタルホテル」に泊まった。そこから大ちゃんこと高橋大輔さんに電話すると、すぐに来てくれた。大ちゃんには1999年の「本土編・日本一周」の…

カソリの島旅(92)東京→那覇

(『ジパングツーリング』2002年11月号) 「沖縄編」ではスズキSMX50からスズキ・バーディー90へとバイクを換えた。 2002年3月1日、バーディー90で東京・日本橋を出発し、国道1号を西へ。 翌日、名古屋港から有村ラインの「クルーズフェリー…

カソリの島旅(91)鹿児島→東京

(『ジパングツーリング』2002年10月号) 「九州南部編」の島めぐりを終え、鹿児島港に戻ってきた。さー、ここからは「九州東部編」の開始だ。 鹿児島では城山に登った。 城山は鹿児島の町にせり出したシラス台地の先端。高さ108メートル。展望台に…

カソリの島旅(90)東京→鹿児島

(『ジパングツーリング』2002年9月号) 「九州一周」の第1周目では、北部と西部の島々をめぐった。それにひきつづいての第2周目では南部と東部の島々をめぐる。今回はそのうち「九州南部編」の島めぐりである。 2002年1月11日、東京港フェリ…

カソリの島旅(89)長崎→東京

(『ジパングツーリング』2002年8月号) 日本の西の玄関口、長崎に到着すると稲佐山(332m)に登った。 山上の展望台からは長崎を一望できる。眼下には深く切れ込んだ長崎港。天然の良港で「鶴の港」といわれるように、鶴が大きく羽を広げたような…

カソリの島旅(88)東京→長崎

(『ジパングツーリング』2002年7月号 所収) 「九州編」の開始だ。 北海道、本州、四国とまわり終えた「島巡り日本一周」も、あとは九州と沖縄を残すだけとなった。ところが、九州も沖縄も島の数がものすごく多いので、そう簡単にはまわりきれない。そ…

「旧満州走破行2004」(88)

10月19日(火)晴のち雨 瀋陽→東京 第29日目 中国・東北地方(旧満州)を離れる日がやってきた。 5時起床、5時45分朝食。クロワッサンとフランスパン、コーヒーの朝食をすばやく食べると、6時15分、「商貿飯店」を出発。瀋陽国際空港へ。 瀋陽…

「旧満州走破行2004」(87)

10月18日(月)曇のち晴 瀋陽(その4) 第28日目 瀋陽の町歩きを終え、連泊の「商貿飯店」に戻った。 日が暮れたところでホテルを出発。夕暮れの町を歩き、上海料理の店「梅龍鎮」に入った。 「旧満州走破行」最後の夕食。アヒル肉、アヒルのレバーと…

「旧満州走破行2004」(86)

10月18日(月)曇のち晴 瀋陽(その3) 第28日目 瀋陽駅から中山路を歩き、中山広場にやってきた。 大連でも中山広場を歩いたが、「中山広場」の名称は中国・辛亥革命(1911年)の指導者、孫文の号の「中山」に由来している。孫文の広東省の出身…

「旧満州走破行2004」(85)

10月18日(月)曇のち晴 瀋陽(その2) 第28日目 午後は瀋陽駅から歩き始めた。 瀋陽駅の駅舎はロシア人が建てたもので、今でもそっくりそのまま残っている。 瀋陽駅は中国東北地方の拠点。ここから東北各地に列車が出ている。北京や上海への列車も出…

「旧満州走破行2004」(84)

10月18日(月)曇のち晴 瀋陽(その1) 第28日目 「商貿飯店」でクロワッサンとフランスパン、バター&ハニー、コーヒーの朝食を食べ、中国東北地方最大の都市、瀋陽の中心街を歩く。人口750万人の大都市。ここはかつての清朝の都。満州国時代の奉…

「旧満州走破行2004」(83)

10月17日(日)晴のち曇 大連→瀋陽(その4) 第27日目 今回の旅の出発点の瀋陽に戻ってきた。 瀋陽北駅近くの高層ホテル「商貿飯店」に泊まり、瀋陽の目抜き通りを歩いたあと、ホテル近くの海鮮料理店「海浩灌湯包酒店」で夕食だ。 「貝三昧」の夕食…

「旧満州走破行2004」(82)

10月17日(日)晴のち曇 大連→瀋陽(その3) 第27日目 大連駅にやってきた。上野駅にそっくりな駅舎。13時発の瀋陽北駅行きの特快に乗る。その前に内蒙古自治区の赤峰行きの列車が出ていった。 発車ベルが鳴り、瀋陽北駅行きの特快は定刻通りに大連…

「旧満州走破行2004」(81)

10月17日(日)晴のち曇 大連→瀋陽(その2) 第27日目 旅順から大連に戻ると、「大連自然博物館」を見学。そのあと博物館近くの海岸を歩いた。岩場では多くの人たちが釣りをしていた。 海岸近くの海鮮料理店で昼食。アナゴの入ったチマキやカマスの唐…

「旧満州走破行2004」(80)

10月17日(日)晴のち曇 大連→瀋陽(その1) 第27日目 翌日は大連から日露戦争(1904年~1905年)の激戦地、旅順へ。 旅順は今でも軍港で、1996年以降、一部が解放された。市内の人口は7万人。町を路面電車が走っている。 1950年に…

「旧満州走破行2004」(79)

10月16日(土)晴 ハルビン→大連(その4) 第27日目 大連はマイクロバスでまわった。王さんという日本語の上手な女性ガイドが同行してくれている。中心街を観光したあとは大連の名所、老虎灘(老虎海岸)へ。老虎が海岸にうずくまって海水を飲んでい…

「旧満州走破行2004」(78)

10月16日(土)晴 ハルビン→大連(その3) 第27日目 大連中心街の中山広場から大連港へ。ここは上海、天津に次ぐ中国第3の港。かつては石炭と木材の積み出し港だった。大連港には1920年代の写真があったが、基本的には当時とほとんど変っていな…

「旧満州走破行2004」(77)

10月16日(土)晴 ハルビン→大連(その2) 第27日目 ハルビン・スズキでのセレモニーが終るとハルビン空港へ。12時45分発の廈門航空廈門行きのMF8606便に乗り込んだ。この飛行機で大連に行く。 定刻通りにハルビン空港を飛び立つと、眼下に…