賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

新・峠越え Going Ridges since 2006

カソリの新・峠越え:神奈川(24)阿部倉峠

葉山大道の交差点から三浦半島横断の県道27号を行くと、滝の坂峠を越え、さらに阿部倉峠を越える。 横浜横須賀道路の高架橋の下をくぐり抜けた「大楠山登山口」の交差点が阿部倉峠で、三浦半島を相模湾側と東京湾側に二分する分水嶺の峠だ。 県道27号の…

カソリの新・峠越え:神奈川(23)滝の坂峠

愛車スズキDR-Z400Sのエンジンをかけ、伊勢原から三浦半島に向かっていく。久しぶりの「新・峠越え」の舞台は三浦半島だ。 DR-Z400Sの走行距離はただいま8万2000キロ。あと1万8000キロで10万キロ、何としても10万キロを目指す…

カソリの新・峠越え:神奈川(22)朝比奈峠(あさひなとうげ)その2

鎌倉の「七切通し」で知られる「七坂」のうち、極楽坂、大仏坂、化粧(けわい)坂の3坂を越え、鎌倉駅前に出た。駅近くの食堂で昼食を食べ、駅前の若宮大路の県道21号を北へ。鶴岡八幡宮前でT字路にぶつかるが、そこを左折し、そのまま県道21号を走る…

カソリの新・峠越え:神奈川(21)朝比奈峠(あさひなとうげ)その1

鎌倉の峠越えの第2弾目は、県道204号の朝比奈峠。鎌倉と横浜の市境の峠だ。この朝比奈峠越えにからめて、鎌倉の「七切通し」で知られる「七坂」を越えようと思うのだ。三方を山々に囲まれた鎌倉はどこを行くのにも、この山並みを越えなくてはならない。 …

カソリの新・峠越え:神奈川(20)六国峠(ろっこくとうげ)その2

江ノ島で昼食を食べ、出発したのは12時ちょうど。国道134号で鎌倉に向かっていく。国道467号との分岐を過ぎると藤沢市から鎌倉市に入る。海岸は片瀬海岸から腰越海岸に変わる。そこには小さな腰越漁港がある。江ノ電の腰越駅近くには「小動(こゆる…

カソリの新・峠越え:神奈川(19)六国峠(ろっこくとうげ)その1

鎌倉の峠越えだ。 1192年に源頼朝がこの地に幕府を開いて以来、1333年に北条氏が滅亡するまでの140年間というもの、鎌倉は日本の中心だった。相模湾に面した鎌倉はまさに難攻不落の地で、三方を山々に囲まれている。その鎌倉をとり巻く山並みには…

カソリの新・峠越え:神奈川(18)六本松峠(ろっぽんまつとうげ)

七国峠(神奈川-17参照)を越えて松田町の小田急線・新松田駅前をゴールにしたが、今度はそこをスタート地点にして六本松峠に向かう。県道77号を戻り、大井町を通って中井町に入り、富士見橋の交差点まで戻る。 ちなみにこの県道77号は国道246号の…

カソリの新・峠越え:神奈川(17)七国峠(ななくにとうげ)

ツーリングというのは何日もかけなくても、たとえば日帰りのワンデーツーリングでも十分に楽しめる。ワンデーどころか、ハーフデーでも同様に楽しめるものだ。伊勢原市の我が家を拠点にして越えている神奈川県内の峠越えなどは、ぼくにとっては絶好のワンデ…

カソリの新・峠越え:神奈川(16)篠窪峠(しのくぼとうげ)

秦野峠(神奈川-14参照)、犬越路(神奈川-15参照)につづいて、3日連続の峠越えで篠窪峠に向かった。なんともうれしくなるような「峠越え三昧」の日々。 2006年6月24日午前9時、出発。まるで通い慣れた道を行くかのように伊勢原市の自宅から…

カソリの新・峠越え:神奈川(15)犬越路(いぬごえじ)

秦野峠(神奈川-14参照)を越えようとした翌日(6月23日)は犬越路に向かった。西丹沢の険しい山並みを越えていく峠だ。秦野峠はおおいに期待して向かったが、犬越路は最初からバイクでは越えられないとわかっていたので、それほどの期待感はない。だ…

カソリの新・峠越え:神奈川(14)秦野峠(はだのとうげ)

2006年の梅雨の最中。新・峠越えはつづく。この年の梅雨はラッキーなことに、一面ベターッと雨雲が覆うような梅雨空でも、それほど雨は降らない。雨がシトシト降る中を走り出すのは辛いものがあるが、雨さえ降っていなければ、「それ行けー!」という気…

カソリの新・峠越え:神奈川(13)都夫良野峠(つぶらのとうげ)

2006年6月19日、都夫良野峠を越えようと、スズキDR-Z400Sを走らせ、山北に向かった。国道246号の旧道で山北の中心街へ。 尺里峠(神奈川-12参照)を下って出た「高松山入口」のバス停前を通り、JR御殿場線の山北駅前に出る。駅前には…

カソリの新・峠越え:神奈川(12)尺里峠(ひさりとうげ)

中山峠(神奈川-11参照)を越えた翌日の6月16日、今度は尺里峠を越えようと、ふたたび寄(やどりぎ)に向かった。前日と同じように午前10時、神奈川県伊勢原市の自宅を出発。 スズキDR-Z400Sを走らせ、国道246号を西へ。秦野市と松田町境…

カソリの新・峠越え:神奈川(11)中山峠(なかやまとうげ)

2006年6月15日、秦野盆地西端の峠、中山峠に向かった。我が家に近い峠なので、朝食後、ひと仕事かたづけ、10時に出発。国道246号を西へ、スズキDR-Z400Sを走らせる。善波峠を越えて秦野盆地に入り、秦野の中心街近くを走り抜け、小田急…

カソリの新・峠越え:神奈川(10)順礼峠(じゅんれいとうげ)

2006年6月14日、梅雨の合間を縫っての峠越え。我が家に近い順礼峠を目指す。「天気は大丈夫そうだな」と見極め、昼過ぎに出発。スズキDR-Z400Sを走らせて七沢温泉へ。そこまで7キロ。土山峠編(神奈川-3参照)のときにも立ち寄った「七沢荘…

カソリの新・峠越え:神奈川(9)志田峠(しだとうげ)

三増峠(神奈川-8参照)を越えたあと、愛川町の半原に戻ってきた。半原を拠点にして、ひきつづいて志田峠を越えるのだ。町中のコンビニで缶コーヒーを飲み、ひと息ついたところで出発。スズキDR-Z400Sを走らせ、中津川の河畔から急坂を登り、河岸…

カソリの新・峠越え:神奈川(8)三増峠(みませとうげ)

2006年4月6日午前9時、神奈川県伊勢原市の自宅を出発。スズキDR-Z400Sを走らせ、三増峠を目指す。国道246号で厚木まで行き、厚木からは国道412号で愛川町の半原へ。 半原越(神奈川-7参照)でもふれたように、半原は「半原撚糸」で知…

カソリの新・峠越え:神奈川(7)半原越(はんばらごえ)

2006年4月4日午前9時、神奈川県伊勢原市の自宅を出発。目指すのは半原越だ。うれしくなるような晴天で、この季節とは思えない透き通った青空が広がっている。ぼくはツーリングに出ると、天気に関係なく雨でも雪でも、台風の大風の中でもバイクを走ら…

カソリの新・峠越え:神奈川(6)牧馬峠

2006年4月4日午前9時に伊勢原市の自宅を出発。スズキDR-Z400Sを走らせ、まずは土山峠へ。うれしいことに峠周辺の桜は満開。華やいだうきうきするような気分でバイクを走らせた。 県道64号で土山峠を越え、宮ヶ瀬湖から名無しのゆるやかな峠…

カソリの新・峠越え:神奈川(5)菩提峠

2006年3月30日午前9時、神奈川県伊勢原市の自宅を出発。スズキDR-Z40Sで国道246号を走り、善波峠(神奈川-1参照)を越える。峠を下りはじめたところで左折し、第1回目同様、弘法山に寄り道する。 弘法山は善波峠の南側の山で、善波峠同…

カソリの新・峠越え:神奈川(4)ヤビツ峠

2006年3月29日午前9時、神奈川県伊勢原市の自宅を出発。スズキDR-Z400Sで国道246号を西へ。いやはやなんとも悲しくなってしまうのだが、花粉症まさに最高潮といったところで、走り出して早々にクシャミの連発。鼻水ズルズル状態で走る。…

カソリの新・峠越え:神奈川(3)土山峠

2006年3月27日午前10時、神奈川県伊勢原市の自宅を出発。スズキDR-Z400Sに「さー、行くゾ!」とひと声かけて走りだす。今回、目指すのは土山峠(つちやまとうげ)だ。峠への途中では丹沢東山麓の「温泉めぐり」をする。第1湯目は我が家に…

カソリの新・峠越え:神奈川(2)津古久峠

2006年3月24日9時、神奈川県伊勢原市の自宅を出発。目指すは、国道246号の善波峠同様、我が家から一番近い峠の津古久峠(つこくとうげ)だ。国道246号を善波峠とは反対の東京方向に走り、東海大学病院入口の交差点を左折。病院のわきを通り、…

■オリジナル新連載■カソリの新・峠越え:神奈川(1)善波峠

記念すべき「新・峠越え」の第1番目の峠は国道246号の善波峠(ぜんばとうげ)だ。 2006年3月22日午前10時、スズキDR-Z400Sのエンジンをかけ、神奈川県伊勢原市の自宅を出発。これからの峠越えの相棒となるこのDR400は2002年の…

「峠越え」から「新・峠越え」へ――新連載趣意書!

ぼくがバイクでの「峠越え」をはじめたのは今から30年以上も前の1975年3月28日のこと。サハラ砂漠を縦断した250㏄バイク、スズキ・ハスラーTS250で奥武蔵(埼玉)の峠を越えた。 記念すべき第1番目の峠は国道299号の高麗峠。気がつかな…