賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

カソリの島旅(49)因島&生口島(広島)

(『ジパングツーリング』2002年3月号 所収) 尾道は瀬戸内海の島巡りの拠点には最適のところだ。 「しまなみ海道」の開通以前の尾道の駅前桟橋はすごかった。ここからは対岸の向島や因島、生口島、大三島、伯方島、大島といった芸予諸島の島々のみなら…

四国八十八ヵ所めぐり(135)

2009年5月6日(徳島→京都・その2) 高野山西口の大門を過ぎて、山上の宗教都市、高野山に入っていく。 真言宗の総本山、金剛峯寺前の駐車場にアドレスを止める。 空海(弘法大師)によって開かれた金剛峯寺の参拝。それを終えると、根本大塔、金堂、…

四国八十八ヵ所めぐり(134)

2009年5月6日(徳島→京都・その1) 5時30分、徳島駅前の「東横イン」を出発し、徳島港へ。和歌山港行きの南海フェリー「かつらぎ」に乗船。5時55分に出港。甲板から離れゆく徳島港、離れゆく四国を眺めた。 「さらば、四国よ。またな!」 「お…

四国八十八ヵ所めぐり(133)

2009年5月5日(脇町→徳島・その2) 阿南からは国道195号で高知に向かっていく。那賀川の清流を見ながら走る。じつにきれいな流れ。あまりの渓流美にアドレスを何度か、止めた。 県境の四ツ足峠(トンネル)を越え、高知県に入る。 峠下のべふ峡温…

四国八十八ヵ所めぐり(132)

2009年5月5日(脇町→徳島・その1) ビジネスホテル「マツカ」の朝食を食べ、8時、脇町を出発。まずは国道193号で徳島・香川県境まで行き、そこで折り返した。 脇町に戻ると次に阿波の名所、「土柱」に行き、歩いて見てまわる。ふたたび脇町に戻る…

日本列島岬めぐり:第47回 大王崎(だいおうざき・三重)

(共同通信配信 1990年) 志摩半島東南端の大王崎には、近鉄の鵜方駅前から海沿いの道を南下して向かった。 その途中、志島という集落を通った。ここは我がなつかしの地! 志摩といえば海女漁の本場だが、何年か前の夏、ここの海女たちに漁に連れていっ…

日本列島岬めぐり:第46回 潮岬(しおのみさき・和歌山)

(共同通信配信 1990年) 「ここは串本 向かいは大島 仲をとりもつ巡航船…」 と、ついつい口ずさんでみたくなる「串本節」の串本から、本州最南端の岬、潮岬に向かった。 岬への道沿いには点々と集落があるが、家々の周りや畑の周りの防風林が目につく。…

四国八十八ヵ所めぐり(131)

2009年5月4日(宿毛→脇町・その2) 四万十川河口の下田港を出発。四万十川下流に沿って県道20号を走り、中村へ。そこからは国道56号で高知に向かう。その途中では井ノ岬に立ち寄り、井ノ岬温泉(入浴料600円)の湯に入った。 高知に到着すると…

四国八十八ヵ所めぐり(130)写真つづき

2009年5月4日(宿毛→脇町・その1) 足摺岬突端への小道 足摺岬の県道20号 中村駅前に到着 下田の食堂「奴」 昼食の「刺身定食」 四万十川河口の下田 太平洋に流れ出ていく四万十川

四国八十八ヵ所めぐり(130)

2009年5月4日(宿毛→脇町・その1) 「ホテルあさひ」の朝食を食べ、8時、宿毛を出発。朝から雨が降っている。土佐くろしお鉄道の終着、宿毛駅前から走り出した。 海沿いの国道321号で土佐清水へ。その途中では叶崎に立った。岬の突端には白い灯台…

四国八十八ヵ所めぐり(129)

2009年5月3日(高松→宿毛・その2) 徳島駅前を出発。スズキのバイクショップ「SBSブルースカイ」に寄ったあと、四国の名物国道、国道439号で高知県の中村(四万十市)に向かう。アドレスでの四国横断だ。国道439号は途中、見ノ越までは国道…

カソリの林道紀行(30)東北編(その2)

みちのく5000(2) (『バックオフ』2005年8月号 所収) 「さー、東北のダートをガンガン走りまくるぞ!」 と、カソリ、おおいに吼えまくる。 「林道の狼カソリ」は「みちのくの狼」となって、東北を駆けめぐるのだ。 目標は5000キロを走るこ…

カソリの「宮本常一研究」(12)

第7回目でふれた宮本常一先生の奥様が8月5日に亡くなられた。享年97歳。長年にわたって宮本先生を支えられた奥様だった。 宮本先生ご夫妻には仲人をしていただいたこともあって、奥様には何かとご心配をいただいた。3人の子供たちが産まれるたびに、 …

カソリの島旅(47)田島(広島)

(『ジパングツーリング』2002年2月号 所収) 鞆ノ浦からは海沿いの県道47号を行く。 阿伏兎瀬戸越しに田島が見えてくる。内海大橋で本土とつながっている島。その内海大橋を渡って田島に入り、島を反時計回りに一周する。 田島の北西側は開けている…

四国八十八ヵ所めぐり(128)

2009年5月3日(高松→宿毛・その1) 早朝の「東横イン高松兵庫町」を出発。高松駅前に立ったあと、高松城を散策。早朝から城内を散歩する人たちの姿が見られた。海辺に建つ高松城は「日本三大水城」のひとつとして知られている。 高松から国道11号で…

カソリの島旅(46)仙酔島(広島)

(『ジパングツーリング』2002年2月号 所収) 北木島から笠岡に戻ると、国道2号で広島県の福山へ。激しい雨が降りつづいている。この雨は台風21号のもたらしたもの。 「クソッ、台風なんかに負けるもんか」 と強がりをいってSMXを走らせる。 福山…

カソリの林道紀行(29)東北編(その1)

(『バックオフ』2005年7月号 所収) みちのく5000(1) 「今、時代は東北だ!」 と、声を大にしていおう。 東北がおもしろいぞ!! 本誌の「林道ネットワーク」では、林道ツーリングに絶好のフィールド、東北が手薄になっているが、「高藤編集長、…

カソリの島旅(45)北木島(岡山)

(『ジパングツーリング』2002年2月号 所収) 前島から牛窓港に戻ると、昔ながらの牛窓の町並みをひとまわりし、海辺の燈籠堂を見る。そして海沿いの道で岡山へ。 岡山からは国道2号→国道30号で高松へのフェリーの出る宇野港まで行く。そこからの眺…

カソリの島旅(44)前島(岡山)

(『ジパングツーリング』2002年2月号 所収) 大多府島から日生港に戻ると、国道250号→県道39号で牛窓港に急ぐ。 牛窓は歴史の古い港町で、かつては西廻り航路の風待港、潮待港として栄え“牛窓千軒”といわれたほどの繁栄ぶりだった。 牛窓港に到着…

日本列島岬めぐり:第45回 日ノ岬(ひのみさき・和歌山)

(共同通信配信 1990年) 和歌山から国道42号で紀伊半島を南下していく。海南、下津あたりの海岸からは淡路島がよく見える。海は穏やかで、波ひとつない。 有田に近づくと、さすが紀州ミカンの本場だ。周囲の山肌一面がミカン畑で、山のてっぺんまで続…

カソリの島旅(43)大多府島(岡山)

(『ジパングツーリング』2002年2月号 所収) 家島諸島の主島、家島から姫路に戻ると、国道250号を西へ。 御津町の海岸でも、赤穂の御崎でも、家島諸島の島々がよく見える。福浦峠を越えて兵庫県から岡山県に入り、日生へ。日生港からは日生諸島の島…

四国八十八ヵ所めぐり(127)

2009年5月2日(小豆島・その30) 坂手から草壁へ。 草壁港の岸壁をスタートし、正面に聳え立つ寒霞渓の山並みに向かって一気に登っていく。 まずは小豆島の最高峰、標高816メートルの星ヶ城山に登る。この山は小豆島の最高峰であるのと同時に、瀬…

カソリの島旅(42)家島(兵庫)

(『ジパングツーリング』2002年2月号 所収) 明石からは国道2号→国道250号で姫路へ。 「間に合った!」 姫路港(飾磨港)から家島諸島の主島、家島に渡る船の最終便に間に合ったのだ。 18時50分発の家島汽船の「ささゆり」にSMX50ともど…

カソリの島旅(41)淡路島3(兵庫)

(『ジパングツーリング』2002年2月号 所収) 県道31号をさらに北上し、北淡町に入る。ここは1995年1月の阪神淡路大震災で大きな被害を受けたところだ。町の中心にはいまだに空き地が多く、大地震の傷あとを見せている。淡路島は北部の北淡地方…

カソリの島旅(40)淡路島2(兵庫)

(『ジパングツーリング』2002年2月号 所収) 淡路島南端近くの灘城方の民宿「おれんじ荘」の朝食を食べ8時に出発。目の前の海には沼島が浮かんでいる。沼島への船の出る土生港に立ち寄る。沼島は磯釣りのメッカ。釣り道具を持った釣り人たちが船を待…

カソリの島旅(39)淡路島1(兵庫)

(『ジパングツーリング』2002年2月号 所収) 2001年10月12日午前0時、東京・日本橋を出発。一路大阪へ。スズキSMX50に「頼むゾ、SMXよ!」と声をかけ、国道1号をひた走る。539キロを走って大阪・梅田新道に到着したのは18時3…

四国八十八ヵ所めぐり(126)

2009年5月2日(小豆島・その29) 福田を出発。ちょうど福田港からは姫路行きのフェリーが出ていくところだった。 小豆島一周の道も福田から土庄までは国道436号になる。国道沿いの第86番・当浜庵、第87番・海底庵と参拝し、ついに第88番・…

日本列島岬めぐり:第44回 蒲生田岬(がもうだみさき・徳島)

(共同通信配信 1990年) 高知県の室戸岬から徳島県の阿南に至る長い海岸線は、室戸阿南国定公園に指定されている。南九州の日南海岸に似た風景。海の青さが強烈だ。この辺りは海士(あま)漁が盛んで、男たちが海に潜り、アワビやサザエなどを採ってい…

日本列島岬めぐり:第43回 室戸岬(むろとみさき・高知)

(共同通信配信 1990年) 土佐湾をはさむように、西の足摺岬と相対して、東の室戸岬が太平洋に突き出ている。 その室戸岬には高知から国道55号で向かった。 国道は室戸岬のすぐわきを通っている。スズキ・ハスラーTS50を停め、岬先端の岩場に立つ…

四国八十八ヵ所めぐり(125)

2009年5月2日(小豆島・その28) 小豆島最北端の藤崎から南下し、第82番の吉田庵へ。札所は吉田の集落にある。 第81番の恵門ノ滝から第82番の吉田庵までは遍路道だと13キロで、「小豆島八十八ヵ所」の中でも一番長い距離になる。 吉田庵での…