賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

鵜ノ子岬→尻屋崎2012

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(66)

7月20日6時、青森駅前の「東横イン」を出発。青森駅前から国道7号に出ると、青森県庁前で国道4号に入っていく。青森県庁前が国道4号と国道7号の接続地点になる。 国道4号から東北一のゴールデンルート、国道103号で八甲田へ。青森の中心街を抜け…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(65)

7月19日7時、大間崎の「海峡荘」を出発。大間からは国道338号を南下し、佐井村に入る。アップダウンの連続する海岸線を走り、下北半島随一の名所、仏ヶ浦へ。 断崖上の展望台から仏ヶ浦の全景を見下ろしたあと、駐車場にV-ストロームを停め、遊歩道…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(64)

名残おしい尻屋崎を出発。Vストロームでの旅はまだまだつづく。 岩屋に戻ると、海峡食堂「善」で昼食。「ホタテの刺身定食」を食べた。津軽海峡を眺めながら食べるホタテの刺身はうまかった。ホタテの味の良さに風景の良さがプラスされるので、よけいにうま…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(63)

7月18日6時、八戸駅前の「東横イン」を出発。天気は快晴。抜けるような青空が広がっている。 駅近くのマックで朝食を食べ、スズキの650ccバイク、V-ストロームを走らせ、国道45号で八戸道終点の八戸北ICへ。ここで東北道→八戸道と高速道を一…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(62)

重茂半島から国道45号に出ると、宮古湾を見ながら走り、宮古に到着。時間は18時。東日本大震災1年後の「鵜ノ子岬→尻屋崎」では、宮古を過ぎると、雪とアイスバーンにさんざん泣かされた。恐怖のナイトランのシーンが思い出されてならなかった。 そんな…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(61)

山田からは「日本の秘境」の重茂半島に入っていく。 本州最東端の岬、トドヶ崎への入口が姉吉漁港。ここは今回の平成三陸大津波で38・9メートルという最大波高を記録した所。漁港は大津波に飲み込まれ、大きな被害を受けたが、姉吉の集落は無傷で残った。…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(60)

大船渡からは国道45号を北上。釜石を通り、鵜住居へ。ここまでが釜石市になる。 鵜住居は釜石市最大の被災地。ここだけで1000人もの犠牲者を出した。悲劇だったのは、津波の避難訓練に使われていた鵜住居地区防災センターに避難した100人以上もの人…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(59)

宮城県の唐桑半島から国道45号に出ると、県境を越えて岩手県の陸前高田に入った。 東日本大震災で町が消えた陸前高田は、今回の「平成三陸大津波」の最大の被災地といっていい。高田松原で唯一残った「奇跡の松」も枯れてしまった。 陸前高田の海岸は地形…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(58)

「からくわ荘」の朝食を食べると出発。国道45号への途中では、唐桑半島東側の大理石海岸にある「巨釜・半造」に寄っていく。 まずは巨釜だ。 駐車場にスズキの650ccバイク、V-ストロームを停め、遊歩道を歩き、断崖の突端へ。そこからの眺めは大きな…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(57)

7月17日。唐桑半島の国民宿舎「からくわ荘」では夜明けとともに起き、1時間ほどかけて唐桑半島最南端の御崎を歩いた。 御崎には御崎神社が祭られ、そこから先は自然遊歩道になっている。岬突端への小道はうっそうと茂るタブやツバキなどの照葉樹林に覆わ…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(56)

鮎川に戻ると県道2号→県道41号で女川へ。高台上の病院の駐車場から大津波で全滅した女川の町を見下ろした。瓦礫はきれいに撤去され、人気スポットの「マリンパル」もすでに取り壊されて跡形もない。その中にひっくり返ったビルだけが残っていた。 女川か…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(55)

石巻から県道2号で牡鹿半島に入っていく。牡鹿半島の浦々はどこも大きな被害を受けたが、瓦礫はすでに撤去され、漁港の岸壁もかさ上げされているところが多い。 そのうちのひとつ、月浦は慶長18年(1613年)、伊達政宗の命を受けた支倉常長の一行がロ…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(54)

東鳴子温泉「初音旅館」の女将さんと若旦那に見送られて出発。一緒に泊まった古山夫妻とは「初音旅館」を出たところで別れた。2人は北へ、カソリは南へ。 スズキの650ccバイク、V-ストロームを走らせ、国道47号で古川に向かう。その途中、岩出山手前…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(53)

7月16日。東鳴子温泉「初音旅館」の夜明け。目をさますとすぐに温泉に入る。この寝起きの湯はたまらない。温泉の成分が一気に体中にしみこんでいくかのようだ。 湯から上がると、東鳴子温泉を歩くことにする。 国道47号の旧道沿いに温泉宿が建ち並んで…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(52)

仙台港のフェリーターミナルに到着したのは13時30分。名古屋行きが出た後なので、フェリーターミナルはガラーンとしていた。苫小牧行きの乗船受付は16時からなので、北海道に向かう乗客はまだ来ていない。 誰もいない待合室でしばし北海道に夢を馳せる…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(51)

国道6号で福島県から宮城県に入ると山元を通り、亘理へ。 ここではJR常磐線亘理駅前にある郷土資料館(入館料200円)を見学。城を模した遠くからでも目につく建物。 館内の「亘理伊達家(伊達支藩)」のコーナーは興味深い。亘理は陸前浜街道の宿場町…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(50)

7月15日5時起床。蒲庭温泉「蒲庭館」の朝湯に入り、朝食を食べ、7時30分に出発。スズキの650ccバイク、V-ストロームを走らせ、相馬市の中心、中村の町並みに入っていく。 中村は相馬氏の城下町。明治維新後は原町(現南相馬市)に押されっぱなし…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(49)

南相馬市は4月16日に東電福島第1原発20キロ圏の規制線の変更により、ほぼ市内の全域に行けるようになった。そこで阿武隈山地の山麓を走る県道34号と旧陸前浜街道の県道120号、浜通りの幹線の国道6号、海沿いの県道255号と4本のルートで南相…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(48)

福島県太平洋側の浜通りは、東京電力福島第1原子力発電者の爆発事故によって、完全に南北に分断されてしまった。 国道6号の広野町と楢葉町の町境からいわき市の四倉に戻ると、迂回路で浜通りの南部から浜通りの北部に向かっていく。その迂回路というのは阿…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(47)

7月14日5時、いわき市の白米温泉「つるの湯」での目覚め。すぐさまトイレで出すものを出す。カソリにとって便秘はまったく無縁なもの。朝目覚めると、機械のように正確に出る。これは我が特技だ。 「(ツーリングの日々は日常とは時間が変るので)便秘に…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(46)

7月13日18時、「スズキワールド新宿」を出発し、「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」の第2弾目を開始する。スズキの650㏄バイク、V-ストロームに乗って一路、北へ。 山手通りを走り、首都高に入る。 胸が高鳴ってくる。 「東北よ、待ってろよ!」 と、V…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(45)

3月20日。夜明けとともに雪の盛岡を歩いた。チラチラ雪が降っている。北上川にかかる開運橋を渡ったところでは凍った雪道に足を滑らせ、たてつづけに2度も転倒した。バイクでなくてよかった。 目抜き通りの商店街を抜け、南部藩20万石の盛岡城址を歩き…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(44)

岩手県から青森県に入ると、国道45号から海沿いの県道1号を行く。 JR八戸線の線路を渡ったが、すぐ近くの階上駅から八戸駅までは列車が動いている。太平洋岸では久々に見る運行中の鉄道。ピカピカに光っている線路が新鮮に見えた。 県道1号沿いでは海…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(43)

翌朝は夜明けとともに起き、朝湯に入った。朝食は古山夫妻と一緒に食べた。 ひと晩中降った雪は明け方には止んでいて、まずはひと安心といったところだ。 朝食を食べ終わったところで古山夫妻と別れ、8時、「グリンピア三陸みやこ」を出発。ありがたいこと…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(42)

気仙沼から国道45号を北上し、宮城県から岩手県に入る。この日の目的地は大船渡。陸前高田を通り、9時、大船渡のバイク店「オートランドリッキー」に到着。国道45号と国道107号の交差点に店はある。 「スズキきずなキャリイキャラバン」の活動が始ま…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(41)

早朝の「気仙沼歩き」を終え、高台上の「ホテル望洋」に戻ってきた。 朝食を食べ、8時出発。 スズキのみなさんの乗った車をV-ストロームでフォローする。 「ホテル望洋」の高台下の一帯は、「東日本大震災」では大地震に見舞われ、大津波に襲われ、さらに…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(40)

翌朝はスズキ二輪のMさん、「スズキきずなキャリイキャラバン」のみなさんと一緒に、早朝の気仙沼を歩いた。 気仙沼港前の「男山本店」の建物が目を引く。元々は3階建だったものが、1階と2階が潰れ、3階だけが残った。 「男山本店」は大正元年(191…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(39)

石巻からは国道45号を北へ。 河北ICで三陸自動車に入り、終点の登米東和ICで降りる。仙台からつづく三陸自動車道の開通区間はここまで…。三陸海岸の1日も早い復興のためにも、この三陸自動車道の1日も早い全線の開通を願うばかりだ。 三陸自動車道終…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(38)

翌朝も、夜明けとともに起きた。「松島センチュリーホテル」の朝湯に入り、湯から上がると松島を歩いた。天気予報は雨だったが、青空が広がっているのがうれしい。 7時、朝食。 8時30分、スズキ二輪のMさんとホテルを出る。 「スズキきずなキャリイキャ…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(37)

「石巻バイパス仮設住宅」での「スズキきずなキャリーキャラバン」の活動は15時30分で終了。「松島センチュリーホテル」に連泊するので、ここでいったんみなさんと別れ、カソリはV-ストロームを走らせ石巻に向かった。 石巻に到着すると、旧北上川河畔…