賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(7)

「鵜ノ子岬→尻屋崎」の東北太平洋岸ツーリングは出だしから大きなピンチを迎えた。 「国道6号が走れれば、何ということもないのに…」 と、改めて爆発事故を起こした東電福島第1原発に、ムラムラッと胸にこみあげてくる怒りを感じた。 東電福島第1原発の爆…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(6)

いわき市の四倉舞子温泉「よこ川荘」で迎えた3・11の朝。「東日本大震災」からちょうど1年がたったのだ。 渡辺哲さんと一緒に「よこ川荘」の周辺を歩く。隣の温泉旅館「なぎさ亭」は大津波に襲われ、3階建の1階部分が全滅、瓦礫はほとんど撤去されたが…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(5)

久之浜から国道6号を北上。いわき市から広野町に入り、広野町と楢葉町の町境まで行った。 そこが爆発事故を起こした東京電力福島第1原子力発電所の20キロ圏で、警察の車両が国道を封鎖し、一般車両は通行止になっている。同行してくれている渡辺さんの家…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(4)

塩屋崎からは舞子浜を北上。松林の中の県道382号を走る。カソリのV-ストロームが先を行き、渡辺さんのセローがフォローする。 県道382号は夏井川にかかる橋に大きな段差ができ、長らく通行止めになっていたが、今は通行可。問題なく走れる。 海岸に…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(3)

東北・太平洋岸最南端の岬、鵜ノ子岬を出発。カソリのV-ストロームが先頭を走り、渡辺さんのセローがそれをフォローする。 カソリ&渡辺の「浜通り」の旅がはじまった。 国道6号経由で小名浜へ。 2011年3月11日の東日本大震災の2ヵ月後に来た時は…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(2)

常磐道で一気に東北に入るのではなく、いわき勿来ICのひとつ手前、関東側最後の北茨城ICで高速を降り、まずは大津漁港に行った。 そこはまるで大地震直後のような惨状。岸壁には大きな亀裂が何本も入っている。漁港の施設も壊滅状態。大津波というよりも…

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(1)

「東日本大震災」1年後の東北太平洋岸を走ろうと、2012年3月10日10時、東京・落合の山手通りに面した「スズキワールド新宿」を出発した。 バイクはスズキのニューモデル、V-ストローム650ABS。全車、ABSのブレーキシステムを装着してい…

日本食べある記(20)福井の名産品と精進料理

(『市政』1995年7月号 所収) 福井駅前で見る名産品 禅宗の曹洞宗の大本山、永平寺に行こうと、東京を出発。新幹線で米原まで行き、北陸本線の特急「雷鳥」に乗換え、福井で降りた。 まずは福井駅周辺の名産品店を見てまわる。 小鯛のささ漬けやヘシコ…

日本食べある記(19)アマゴとそば米

(『市政』1995年6月号 所収) 徳島から祖谷山へ 四国の秘境といわる祖谷は、古くは祖山とか弥山、伊屋山などと書いたという。四国第2の高峰、剣山(1955m)を源とする吉野川の支流、祖谷川流域の山村で、平家の落人伝説でよく知られている。 祖…

日本食べある記(18)イクラ丼とジンギスカン

(『市政』1995年5月号 所収) 和商市場のイクラ丼 太平洋岸の釧路からオホーツク海岸の網走へ、スズキの250ccバイク、DR250Sで北海道を走ろうと、東京発釧路行きのフェリー、近海郵船の「サブリナ」号に乗った。 東京港フェリー埠頭発が2…

「カソリの温泉めぐり・東京編」(4)

京急蒲田駅で下車した蒲田では、温泉銭湯「蒲田温泉」(入浴料450円)の湯に入った。真っ黒な黒湯。低温湯(42度)と高温湯(46度)の2つの湯船。湯に入れた手はまったく見えない。東京の温泉の大半は黒湯だが、蒲田温泉の黒湯はとくに黒い。人工温…

「カソリの温泉めぐり・東京編」(3)

京急(京浜急行)の大森町駅からは、13時15分発の普通・神奈川新町行きに乗った。次が梅屋敷駅。その次の京急蒲田駅で降りる。到着は13時18分。大森町駅からの料金は130円だ。 京急本線から羽田空港線が分岐する京急蒲田駅は劇的に変わった。 1…

「カソリの温泉めぐり・東京編」(2)

平和島温泉から第一京浜(国道15号)の平和島口交差点に戻ると、そこからは旧東海道を歩く。 日本橋を出発点とする東海道は、東京都内では品川宿と大森、六郷の3区間にのみ旧道が残っている。それだけに大森の第一京浜の東側を通る旧東海道は貴重な存在だ…