賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

「旧満州走破行2004」(82)

10月17日(日)晴のち曇 大連→瀋陽(その3) 第27日目

 大連駅にやってきた。上野駅にそっくりな駅舎。13時発の瀋陽北駅行きの特快に乗る。その前に内蒙古自治区の赤峰行きの列車が出ていった。

 発車ベルが鳴り、瀋陽北駅行きの特快は定刻通りに大連駅を出発。大連の市街地を抜け出ると大連空港の脇を通り過ぎていく。車窓には広大な畑作地帯が広がる。収穫の終った畑。農家の平屋根の上では収穫したトウモロコシが干されている。

 稲刈りをしている畑を見る。稲穂を干している、コウリャン畑も見る。

 瀋陽北駅行きの特快は速い。ノンストップで走りつづける。先に出た赤峰行きの列車を追い抜いていく。さすが東北の幹線鉄路だけあって、複線の線路はよく整備されている。

 大平原から丘陵地帯に入り、リンゴ園を見る。山並みが遠ざかると、また大平原を行く。線路近くの道を竹を積んだ牛車が行く。山羊の群れを見る。

 14時50分、熊岳城駅を通過。平原を行く。ブドウ畑が見える。やがて前方には山並みが見えてくる。左手には高速道路。大連と瀋陽を結ぶ高速道路で片側4車線、日本では見られない8車線の高速道路だ。

 線路近くの道をトウモロコシを満載にした2頭立ての馬車が行く。山並みが遠ざかると、車窓には大平原が広がる。

 15時20分、大石橋駅を通過。

 15時35分、海城駅を通過。

 15時55分、鞍山駅に停車。大連を出発して初めての停車駅。鞍山駅を出ると、収穫した稲を脱穀しているのを見た。

 列車は地平線に囲まれた大平原をひた走る。山影はまったく見えない。

 16時35分、瀋陽南駅を通過。

 16時50分、瀋陽駅に停車。

 そして17時、終点の瀋陽北駅に到着した。大連→瀋陽北駅間は375キロ。それを特快列車は4時間で走った。

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大連駅前

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大連駅の待合室

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大連駅の改札口

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瀋陽北駅行きの特快列車の車内

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流れゆく車窓の風景を眺める

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終点の瀋陽北駅に到着