四国八十八ヵ所めぐり(137)
2009年5月6日(徳島→京都・その4)
高野山でのお礼詣りを終え、来た道を引き返し、高野口へと下っていく。そこからは国道24号で橋本を通り、和歌山県から奈良県に入る。それとともに紀ノ川は吉野川と名前を変える。
五條からは国道24号の峠に向かってゆるやかな登りがつづく。国道沿いの温泉「かもきみの湯」(入浴料500円)。大浴場と露天風呂。湯は温め。さっぱりした。そこからは金剛山地の山々が間近に見える。
国道24号の峠を越える。吉野川の谷間と奈良盆地を分けるきわめて重要な峠なのだが、名前はついていない。峠上に家々があるくらいのゆるやかな峠だからであろう。
それはともかく、峠を越えて奈良盆地に入った。吉野川から大和川の世界に入ったのだ。
奈良といえば法隆寺。国道24号から国道25号に入り、法隆寺のある斑鳩の里に寄り道した。
入口には「日本最初の世界文化遺産 法隆寺」と彫り刻まれた石碑が立っている。
南大門をくぐり、金剛力士像をまつる中門をくぐり、広い境内に入っていく。中門からは両翼に回廊が延びている。
境内の中央の金堂と五重塔が並び建つ姿は圧巻だ。五重塔の均整のとれた美しさには目を奪われ、思わず立ち尽くしてしまう。
南大門、中門、回廊、金堂、五重塔とすべて国宝。そのほか大講堂や経蔵、鐘楼、聖霊院などなど国宝の建造物がゴロゴロしている。日本中の国宝がこの地に集まっているかのような壮観さだ。
法隆寺は現存する木造の建造物では世界最古。そんな古代文化がこうして今、自分の目の前に残っていることに感動してしまう。
「日本はすごい国だ!」
と、心底、そんな気持ちにさせてくれる法隆寺だった。
3383、高野道から見る山岳風景
7567、かもきみの湯
7571、かもきみの湯から見る金剛山地
7572、国道24号の峠
7575、国道24号の峠近くの家々
3410、法隆寺の南大門
3413、法隆寺の中門
3420、回廊のまわりを歩く