「広州→上海2200キロ」(12)
12月5日6時30分、広州郊外の夢崗にある「紅橋賓館」での目覚め。シャワーを浴びたあと、夜明けの町を歩く。高層住宅が何棟も建っている。麺や油條などの軽食屋はすでに店を開けている。若者たちを多く見かける。この一帯は広州郊外の研究学園都市といったところだ。
町歩きを終えると「紅橋賓館」に戻り、二村さん、宋さん、揚さんと一緒に、宿に隣り合った食堂で朝食。拉長粉と鶏肉入りのピータン粥を食べた。
8時、夢崗を出発し、国道324号を行く。片側4車線の道を走り、ゆるやかな峠を越える。アドレスV125Gでの快適走行だ。
ところが峠を越えた先は拡幅工事中。そのため大渋滞。揚さんの運転する車を待たなくてはならないので、スリ抜けはできない。大渋滞にはまり込み、車の後についてノロノロ走りつづけた。1時間近く、まったく動かなかった渋滞箇所もあった。日本のように短い工事区間ではなく、何キロも延々とつづく工事区間なのだ。恐るべし中国!
恵州の町で昼食。国道沿いのチェーン店「回味鶏」で麺と豚肉料理を食べた。恵州を過ぎると、国道沿いでは大規模な工場用地が続々と造成されていた。このあたりまでが珠江デルタの工業地帯になる。
やがて海が見えてくる。南シナ海だ。青い海ではなく草色の海。真珠の養殖筏が波静かな海面を埋め尽くしていた。
19時、汕頭に到着。大きな町だ。ここは1858年の天津条約で開かれた港。1980年には経済特区に指定された。汕頭のレースといえば有名。女性の下着の大きな看板が町のあちこちで見られた。ちょっとなまめかしい風景。汕頭では「金城大酒店」に泊まり、近くの食堂で夕食。「青島ビール」を飲みながら、重慶名物の「火鍋」を食べた。最後は麺。宋さんは「南の麺はうまくない!」といっている。中国の麺の本場は北なのだ。
(広州→汕頭 389キロ)
広州郊外夢崗の高層住宅
朝食のピータン粥
広州郊外の夢崗を出発
国道324号の大渋滞にはまり込む
恵州の町で昼食。右が宋さん、左が揚さん
汕頭の「金城大酒店」に泊まる
夕食は重慶名物の「火鍋」