アフリカ縦断2013-2014(その14)
「ナイロビ→ケープタウン編」(14)
12月26日、夜が明けるとテントを撤収してトーマスの家を出、マラウィ湖畔の「ンジャヤ・ロッジ」のキャンプ場に戻った。あいかわらず水は一滴も出ないので、シャワーはもちろん、トイレも使えない。おまけに黒雲が押し寄せてくると、ザーッと雨が降ってくる。逃げるまもなく、土砂降りの雨にズブ濡れになった。もう最悪を通り越して呪われたような気分だ。
水が出ないので朝食を食べずに出発。幸い雨は上がった。トーマスの家に寄って夫妻に別れを告げてンカタベイの町中へ。早朝から開いている食堂でパンと紅茶の朝食を食べ、ホッとひと息つくことができた。
ンカタベイからはマラウィ湖畔の道を南下する。2車線のこの道はマラウィを南北に縦貫する幹線道路なのだが、交通量は相変わらず少ない。
「ンジャヤ・ロッジ」ではトイレを使えなかったので、人家が途切れたところでの「ブッシュトイレ」。「出すものは出す」、これが元気で旅をつづけるための基本だ。「食う寝る出す」の中でも「出す」が、一番大事だとぼくは思っている。
左手にマラウィ湖を見ながら走り、やがてゴム林の中に入った。天然ゴムはすっかり合成ゴムに押されているので、まだこうしてゴムの木からゴムを採取しているとは思わなかった。かなり規模の大きなゴム園だ。
ンコタコタの町を通り、マラウィ南部に入っていくと交通量は少しは多くなった。
国道沿いの食堂で昼食。シーマに鶏と豆、野菜がついている。
首都のリロングウェに近いサリマの町では大統領一行とすれ違った。警官が大勢出て、すべての交通を止める。その中を大統領一行の乗った何台もの車が猛スピードで走り抜けていく。どの車に大統領が乗っているのかはわからなかった。
サリマでは給油できなかった。
2ヵ所のガソリンスタンドに行ったのだが、ともに「ノーぺトロール(ガソリン)」。
仕方なく今日の宿泊地、マラウィ湖のサンガベイに向かっていったが、その途中にあるガソリンスタンドでやっと給油できた。しかしこれは例外的なケースで、今回の「ナイロビ→ケープタウン」では、ガソリンに困ることはほとんどなかった。
このガソリンスタンドのミニショップでは、ソフトクリーム(ストロベリー)を食べた。350クワチャ(約87円)。ボリュームたっぷりで、味もなかなかのものだった。
サンガベイでは「ウイールハウス マリーナ」のキャンプ場に泊まった。
目の前にはマラウィ湖が広がっている。対岸のモザンビークの山々がはっきりと見える。このあたりのマラウィ湖はほぼ最南になる。グレートリフトバレー内にあるマラウィ湖からはシレ川が流れ出て、アフリカ第4の大河、ザンベジ川に合流する。
「ウイールハウス マリーナ」のバーでマラウィのビール「クチェクチェ」(600クワチャ・約150円)を飲みながら、暮れゆくマラウィ湖を眺めた。そのあとレストランで「ビーフ&ライス」の夕食。マラウィのライスはタンザニアに負けず劣らず、十分においしい。
「ブッシュトイレ」で小休止
ゴム園の中を行く
マラウィを南北に縦貫する道
昼食のシーマ
マラウィの子供たち
「ウイールハウス マリーナ」のキャンプ場
マラウィ湖を見ながらビールを飲む
夕食の「ビーフ&ライス」