賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

アフリカ縦断2013-2014(その10)

「ナイロビ→ケープタウン編」(10)

 12月22日5時、起床。まだ暗い。満天の星空。天空の月を見る。トイレ、シャワーをすませると、夜明けのキャンプ場内を歩いた。

 7時、朝食。昨夜のご飯の残りを雑炊にして食べた。

 8時、出発。タンザニアの幹線、国道1号を西へ。マラウィとザンビアの2ヵ国との国境に近いムベアの町を目指す。

 2車線のハイウエイを100キロ超で走る。大型バスや大型トラックも100キロ前後で疾走する。恐いのは対向の大型バスの無理な追い越しだ。

 我が愛車、DR-Z400Sで相当、接近しているというのに、大型バスは強引に追い越しをかけてくる。衝突を避けるために速度を落として路肩に逃げたが、それがたび重なるとだんだん腹がたってくる。

「よーし!」

 と、対向の大型バスが無理な追い越しをかけてきたとき、最後の最後まで速度も落とさず、逃げることもしないで走りつづけた。大型バスは「ブブブブーーーー」とクラクションを鳴らしつづける。最後の瞬間で左に避けたが、大型バスの運転手は青い顔をしていた。

「神風バス」には、それなりの事情があるようだ。すこしでも早く走り、次の目的地にすこしでも早く着くと、より多くの乗客に乗ってもらえるという事情のようだ。モタモタ走っていると、ほかのバスに客を取られてしまうのだ。

 12時、イリンガから200キロほどのマカンバコの町に到着。国道1号沿いの食堂で昼食にする。食堂のオバチャンが肉を調理するところを見せてもらった。出来上がった「ワリ・ナ・ニャマ」(ライス&ビーフ)をペプシコーラを飲みながら食べた。

 マカンバゴを出発。標高1000メートルを超える高原地帯を行く。時々、黒雲が流れてくると、雨に降られた。猛烈な横風に吹かれたこともあった。

 マラウィ国境に通じるウヨレの町を過ぎ、16時にタンザニア最奥の町、ムベヤに着いた。イリンガから390キロ。ここからザンビア国境のトゥンドゥマまでは100キロほどだ。

 国道1号から坂道を登り、高原の町、ムベアの中心街に入っていく。町中の「マウントリビングストン ホテル」が今晩の宿。といってもホテルに泊まるのではなく、ホテルの中庭にテントを張って泊まるのだ。

 テントを張り終えると、さっそくムベアの町を歩く。洒落た店を見てまわる。イタリア料理店「MALIMBE DE VILLE」で夕食。野菜たっぷりのスープのあとスパゲティーを食べた。

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国道1号を行く

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国道1号を走る大型トラック

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マカンバゴの町の食堂

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ムベアに到着

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ムベアの靴店

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夕食のスパゲティー