賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

アフリカ縦断2013-2014(その5)

「ナイロビ→ケープタウン編」(5)

 ケニアから2番目の国、タンザニアに入った。まずは両替だ。国境の両替所で3000ケニア・シリング(約3600円)を両替すると、54000タンザニア・シリングになった。1シリングは約0・06円。100シリングが約6円ということになる。

 46年前の「アフリカ縦断」の時は、ケニアタンザニアウガンダの旧英領の東アフリカ3国のシリングはまったくの等価で、紙幣ならば国境を越えても両替することなく使えた。

 それだけではない。

 ケニアタンザニアウガンダの3国は友好関係を強調し、「東アフリカ連合」とか「東アフリカ合衆国」をつくろうという気運で満ちていた。あれから46年、東アフリカ3国はそれぞれの道を歩み、いまや連合とか合併という気運は、とっくに過去のものになってしまった。

 国境近くのレストランで昼食。スパニッシュ・オムレツを食べた。

 国境のナマンガからアルーシャの町に向かって南下する。前方には標高4556メートルのメルー山が大きく見えてくる。左手にはアフリカの最高峰、キリマンジャロ(5895m)も見えているが、雲に隠れ、長く伸ばした裾野が見えるだけだった。

 ナマンガから100キロほどでメルー山麓の町、アルーシャに到着。町中を走り抜け、キリマンジャロ山麓の町、モシに通じる街道を行く。

 今回の「アフリカ縦断」での宿泊はキャンプ場でのキャンプ泊がメインになる。アルーシャから20キロほど走ったところにある「ンドロ・ロッジ&キャンプサイト」が我々の宿泊地だ。

「ンドロ・ロッジ&キャンプサイト」は街道から500メートルほど入ったところにある。目の前に聳えるメルー山がよく見える。キャンプ場の周辺は一面の水田で農民たちは稲穂を刈り取り、ビニールシートの上で穂を落とし、それを袋に詰めていた。

「ンドロ・ロッジ&キャンプサイト」はきれいなキャンプ場。セキュリティーもしっかりしている。その名の通り、バンガローもある。きれいに刈り取られて草の上にテントを張り終えると、キャンプ場内のバーで冷えたビールを飲む。タンザニアでも「タスカー」だ。1本が3000シリング。日本円にすると約180円。夕食はキャンプ場内のレストランで「チキン&ライス」を食べた。タンザニアのライスはうまい。

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昼食のスパニッシュ・オムレツ

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タンザニアのサバンナ地帯を行く

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ナマンガからアルーシャへの道

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「ンドロ・ロッジ&キャンプサイト」に到着

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キャンプ場前の水田の稲の収穫