「南米・アンデス縦断」(28)
2007年12月16日。チチカカ湖畔の町、プーノの「タイピカラ・ホテル」の朝食を食べ、8時30分に出発。ボリビアの首都ラパスに向かう。
チチカカ湖畔のフリやポマタの町を通り、プーノから140キロほど走ったところでペルーとボリビアの国境に到着。チチカカ湖から流れ出る唯一の川、デサグアデロ川が国境になっている。長さ2、30メートルほどの橋を渡り、ペルーからボリビアに入った。ペルーとボリビアの間には、1時間の時差がある。
ラパスに向かっていく途中ではティワナコ遺跡に寄っていく。ティワナコの町外れにあるプレインカ時代の石造遺跡。神殿や石の門、ピラミッドなどから成っている。
そのうちの「太陽の門」と呼ばれる神殿入口の石門は高さが4・5メートルもあり、見事な細工がほどこされている。巨大な1枚岩でできているが、その重さは100トンをはるかに超えると推定されている。
これと同じ石質の岩はティワナコの近辺にはなく、チチカカ湖の対岸で切り出されたという。いったいどのようにしてこれだけの大岩を切り出したのか、また、どのようにしてティワナコまで運んだのか、すべてが謎だとガイドはいう。
ティワナコ遺跡から80キロ、ボリビアの首都ラパスに到着。晴れていれば標高6480メートルのイリマニ山が見えるのだが、天気は崩れ、雨と霧でまったく見えない。
標高4000メートルの平原からすり鉢状の窪地に降りていく。急坂、急カーブの連続するスリッピーな坂道が怖い。すり鉢の底がラパスの中心街。標高3600メートルの世界最高所の首都。ちなみに第2位はエクアドルのキト、第3位はコロンビアのボゴタで、1位から3位までを南米の首都が占めている。
我々は4000メートル台の峠をいくつも越えてきたおかげで空気の薄さに慣れ、3000メートル台の高さだと、別にどうということもない。
今晩の宿は5つ星の「プレジデンテ・ホテル」。夕食はホテル近くの食堂で。夕食後はラパスの中心のムリリョ広場を歩いた。
ムリリョ広場の東側には国会議事堂、南側にはカテドラルと大統領官邸がある。ブラジルの大統領がボリビアを訪問しているとのことで、広場にはボリビア国旗とブラジル国旗がはためいていた。
プーノの「タイピカラ・ホテル」の朝食
朝食のフルーツ
ボリビアのティワナコ遺跡
ティワナコ遺跡を歩く
ラパスの鶏肉と炒めご飯、ポテトの夕食