「南米・アンデス縦断」(27)
標高3855メートルのチチカカ湖畔の町プーノは、インカ帝国の創始者マンコ・カパックの天孫降臨の地として知られている。クスコよりもはるかに高地なのだが、琵琶湖の12倍もの大湖、チチカカ湖が広がっているので、それほど高い所にいるという感じはしない。ここでは「タイピカラ・ホテル」に連泊する。
6時、朝食。パパイアジュースを飲み、シリアルとパン、チーズ、ハム、ゆで卵、フルーツを食べ、8時にホテルを出発。マイクロバスに乗ってチチカカ湖の港へ。ここからみなさんは船で「トトラ(葦)の島」で知られるウロス島に渡る。
メンバーのみなさんを見送ると、「道祖神」の菊地さんと一緒に市内の病院へ。
じつは昨日、参加者の佐藤さんが事故を起こし、この病院に運び込まれた。佐藤さんは元気そうだったが、バイクに乗れるような状態ではないのでリマに戻り、ほと足先に日本に帰ることになった。
佐藤さんをフリアカの町の近くにある空港まで送る。通訳のアンドレスが佐藤さんに同行してくれる。空港で佐藤さんと別れたが、2002年の「ユーラシア横断」を一緒に走った仲間なだけに何とも残念な別れになった。
空港内のレストランで菊地さんと昼食(ハンバーグ)を食べプーノに戻った。
午後はメンバーの井染さんと一緒にプーノの市場を歩いた。
前日は佐藤さんの事故だけではなく、井染さんもトラブルに見舞われたのだ。
信じられないことだが、我々のサポートカーがプーノの町に入り、渋滞で速度を落としたとき、車の荷台に飛び乗った男に井染さんのバッグが盗まれた。その中には大事な電機機器類や衣類などが入っていたということで、井染さんはとりあえずは衣類を買いそろえることになった。そして市場を歩きながらアルパカのセーターやジャージ、Tシャツ、下着、ソックスなどを買った。
夕方、ウロス島ツアーから戻ってきたみなさんと合流すると、カテドラル(大聖堂)のあるアルマス広場近くのレストランで夕食にする。チチカカ湖の魚料理を食べながら、ウロス島の様子や葦舟に乗った話を聞かせてもらうのだった。
「タイピカラ・ホテル」の朝食
「タイピカラ・ホテル」の玄関
プーノの港
世界最高所の大湖、チチカカ湖
無数のモーターボート!
夕食はチチカカ湖の魚料理