賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

「南米・アンデス縦断」(23)

 ウルバンバ川沿いの「インカの聖なる谷」めぐりの第3弾目はウルバンバ。この町はウルバンバ河谷の中心地になっている。

 カルカから乗合バスに乗ってウルバンバへ。その間は20キロ、料金は1ソル(約40円)だ。バスは40分ほどでウルバンバに着いた。

 ピサックからウルバンバまでのウルバンバ川沿いの道は、ほとんど高低差がない。その間の高さは2000メートル台。ピサックが標高2850メートル、ウルバンバは標高2870メートルで、標高3400メートルのクスコよりもはるかに低い。クスコで高山病になったら、このウルバンバ川沿いの「聖なる谷」をめぐったらいい。きっと1日で治ることだろう。

 バイクでの「クスコ~オリャンタイタンボ」間の往復では、2度、この町を通った。

 しかし、2度ともウルバンバで止まることはなく、町並みを走り抜けた。

 それだけにウルバンバに着いたときは、「よーし!」という高揚した気分。さっそくピサックやカルカよりもはるかに大きな町を歩きはじめた。

 町歩きを終えると食堂に入り、「ヌードルスープ」を食べた。

 ペルー風のうどんといったところで、中には鳥肉とユカイモ(キャッサバ)が入っている。1杯3ソル(約120円)だった。

 昼食後はピサックとカルカと同じようにウルバンバの市場を歩いた。

「聖なる谷」の中心だけあって、ウルバンバの市場は大きい。市場に並ぶジャガイモの量の多さには圧倒されてしまう。雑穀のキノアも売られていた。

 いよいよクスコに戻る時がきた。

 三輪タクシーで町外れにあるバスターミナルへ。料金は1・5ソル(約60円)。発車直前のクスコ行きのバスに乗った。

 クスコまでは80キロ。料金は3・5ソル(約140円)だ。

「ウルバンバ→クスコ」間はバイクで往復しているので勝手を知った道。それをバスの車窓から確認するようなもの。峠道を登り、峠を越えたときは、ちょっと寂しい気分で「聖なる谷」に別れを告げた。

 13時20分にウルバンバを出発したバスは、15時30分にクスコに着いた。

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ウルバンバの目抜き通り

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ウルバンバの町を歩く

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ウルバンバの教会

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昼食の「ヌードルスープ」

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ウルバンバの市場を歩く

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クスコに戻ってきた