「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(61)
山田からは「日本の秘境」の重茂半島に入っていく。
本州最東端の岬、トドヶ崎への入口が姉吉漁港。ここは今回の平成三陸大津波で38・9メートルという最大波高を記録した所。漁港は大津波に飲み込まれ、大きな被害を受けたが、姉吉の集落は無傷で残った。
姉吉にも「大津波記念碑」が建っているが、それには「ここより下に家を建てるな!」と書かれている。
明治三陸大津波、昭和三陸大津波で集落が全滅した姉吉は、その「津波記念碑」の教えをしっかりと守った。昭和三陸大津波以降、すべての家が「大津波記念碑」よりも上に建てられたので、今回の高さ40メートルという巨大な壁のような大津波に襲われても、1軒の家も流されることはなかった。
姉吉漁港から遊歩道の山道を1時間ほど歩くと本州最東端のトドヶ崎に出る。その間の道標はしっかりとしている。地震によって崩れた箇所は一か所もなかった。
トドヶ崎に到着すると、東北一のノッポ灯台が目に飛び込んでくる。灯台の白さが目にしみる。灯台から岬の岩場を歩いたところに「本州最東端」の碑が建っている。目の前の太平洋の水平線上を北海道方向へ、白いフェリーが行く。
名残おしいトドヶ崎だったが、岬をあとにし、姉吉漁港に戻った。そして重茂半島をグルリとまわり、国道45号に出た。
山田の町並み
姉吉漁港に到着
トドヶ崎への道の入口
トドヶ崎への道標
トドヶ崎の灯台
トドヶ崎の「本州最東端碑」
トドヶ崎からの眺め
姉吉の「大津波記念碑」