賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(39)

 石巻からは国道45号を北へ。

 河北ICで三陸自動車に入り、終点の登米東和ICで降りる。仙台からつづく三陸自動車道の開通区間はここまで…。三陸海岸の1日も早い復興のためにも、この三陸自動車道の1日も早い全線の開通を願うばかりだ。

 三陸自動車道終点の登米東和ICから国道398号→県道202号→国道346号→国道45号で気仙沼へ。石巻から気仙沼に行くのには、このルートが最速のルートになる。距離は43キロでしかないのに、3時間もかかった。三陸自動車道が開通すれば1時間もかからずに行ける距離だ。

 石巻から気仙沼まではずっと雨…。冷たい雨中の走行には辛いものがあったが、

「雪にならなくてよかった!」

 と、天に感謝した。

 気仙沼に到着したのは18時30分。

 高台の「ホテル望洋」に泊まった。高台の下は一面、大津波に襲われた被災地なので、まったく明かりがない。それが何とも不気味だった。

 スズキ二輪のMさんや「スズキきずなキャリイキャラバン」のみなさんと一緒に夜の気仙沼を歩き、漁港近くに完成した仮設の「復興屋台村」の店、一軒一軒をのぞいていく。そこには明かりが灯り、暖かさが漂い、店内からは笑い声が聞こえてくる。

 我々はそんな「復興屋台村」の中にある「はまらん家」という店に入り、まずは気仙沼の復興第一歩を祝して生ビールで乾杯。

 いやー、うまい!

 気仙沼名物の「はまらん焼」を食べながらさらに乾杯を繰り返した。

 気仙沼では仮設商店街の「復幸マルシェ」やこの仮設の「復興屋台村」が完成した。気仙沼漁港では水揚げがはじまり、仮設の水産加工施設も完成した。ここで感じるのはみなさんの復興に向けての熱意だ。

「頑張れ、気仙沼!!」

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気仙沼の「ホテル望洋」に到着

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気仙沼の「復興屋台村」

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「復興屋台村」を歩く

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「復興屋台村」の「はまらん家」

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「はまらん家」の「はまらん焼」