「旧満州走破行2004」(62)
10月10日(日)晴 ハルビン→チャムス(その2) 第20日目
方正の町の食堂でうまい蒸し餃子を食べ、それをパワー源にしてチャムスに向かった。
方正を出ると、広々とした稲田を見る。稲穂は重そうに穂を垂らしている。収穫間近の稲田だ。なんとはなしに、これも日本の「満蒙開拓団」がその元をつくったのではないと思った。
このあたりは北緯46度。亜熱帯の作物の稲を亜寒帯でつくる発想が日本人的だと思ったのだ。
北緯46度といえば、日本では稚内あたり。日本最北の水田地帯はその南の名寄盆地になるが、ほぼ似た緯度だ。
チャムスへの道は際限なくダートがつづく。
「ハルビン→チャムス」間は高速道路が通っているが、バイクはエンジンの大きさいかんに関わりなく走れない。
中国では高速道路の建設が急ピッチで、そのあおりを食って一般道には手がまわらない。そのため幹線でも、このように長い距離のダートがつづくことになる。
夕日が落ち、ガクッと寒くなった頃、チャムスに到着。人口60万の大都市だ。まちの中心のホテルに泊まった。
「ハルビン→チャムス」間は435キロ。そのうち347キロがダート。
スズキQS110のすごさをあらためて思い知らされたのだが、347キロものダートをまったく問題にしないで走りきってくれた。ほんとうにすごいバイクだ。
チャムスは松花江に面した町。河畔の川魚専門店で夕食にする。店内には松花江で取れた大物の川魚がズラリと並んでいる。ここでは姿煮、煮魚、開き、干物と「川魚三昧」の食事。最後に炒飯を食べた。
方正を出ると一面の稲田
ダートが際限なくつづく
夕日が落ちていく
チャムスの川魚専門店の女の子2人
松花江の川魚がズラリと並ぶ
夕食の膳に次々と川魚料理が出てくる