「旧満州走破行2004」(46)
10月5日(火)晴 ハイラル→満州里(その4) 第15日目
中露国境ではチケットを買い、鉄道をまたぐ国境タワーに登る。その上からロシア側からやってきた原木を満載にした貨物列車を見下ろす。
ハルビンからチチハル、ハイラルと経由し、満州里に至るこの鉄道は、ロシア側に入るとチタでシベリア鉄道の本線に接続し、イルクーツク、ノボシビルスクと通り、欧亜を分けるウラル山脈を越えてモスクワからヨーロッパ各地に通じている。
そう思うといたたまれない気持ちになり、このまま国境を越えて列車で「ユーラシア横断」をしてみたいという衝動にかられた。
中露国境には平原を切り裂くように地平線のかなたまで、両国を分ける金網のフェンスが二重に張りめぐらされている。国と国の利害がモロにぶつかり合う国境の厳しさを見せつけているが、国境というのはその向こうの世界への強烈なあこがれを抱かせる場所でもある。
世界の200ヵ所以上の国境を越えている「国境のカソリ」、満州里の中露(中国・ロシア)国境に立って大満足するのだった。
鉄道をまたぐ中国側の国境タワー
国境タワーから見下ろす木材満載の貨物列車
国境地帯に張りめぐらされた二重の金網
国境タワーの真下に見える中国・国境の碑
国境タワーからロシア側を見渡す
国境タワーから中国側を見渡す