「旧満州走破行2004」(41)
10月4日(月)晴 ハイラル(その3) 第14日目
蒙古族の牧畜の世界からハイラルに戻ると、「百年駅舎」のハイラル駅へ。ハイラル駅は1903年に完成したという。ロシア国境の満州里と北京を結ぶ幹線がハイラルを通っている。
駅前の食堂で昼食の麺を食べたあと、ハイラル駅を歩く。この日は10月1日の国慶節から始まる「黄金週間」の最中で、駅舎内は大勢の乗客であふれんばかり。ちょうど満州里からやってきた北京行きの列車が到着した。ジーゼルカーに引かれた16編成という長い列車だ。
満州里から北京までは48時間。ハイラルを出るとチチハル、ハルビン、長春、瀋陽と通って北京まで行く。
ハイラル駅のプラットホームをプラプラ歩きながら、北京行きの列車に乗り込む人たちを見ている。何するでもなしに見つづけ、ハイラル駅を離れていく列車を見送った。
ぼくは鉄道の駅が好きだ。
バイクツーリングのときも、よく駅には立ち寄る。駅はその町の顔だ。
ハイラル駅でも駅待合室の時刻表を見たり、プラットホームを端から端まで飽きることなく歩いたり、そのあとは跨線橋の上から駅構内を走る何本もの線路を見下ろした。
ハイラル駅を歩きながら「(旧満州を)列車で旅したい!」という強烈な想いにとらわれた。
ハイラル駅でのこの熱い想いが、今回の旅の最後での「鉄道旅」を実現させることになる。
ハイラル駅
駅前食堂の麺
「黄金週間」で駅待合室は大混雑
ハイラル駅の表示板
北京行きの列車がやってくる
満州里発北京行の列車
跨線橋の上から見下ろす複数の線路