台湾往復横断2011(19)
嘉義に近い新港に到着すると、奉天宮へ。ここは「新港媽姐」と呼ばれ、媽姐をまつっている。
媽姐は台湾人の大好きな女神。媽姐をまつるは媽姐廟は台湾中に数多くある。媽姐は宋代に実在したといわれる女性。霊力によって海難救助をしたということで航海の女神といわれているが、それにとどまらず、まるでアラーのような全知全能の神だ。
台湾にとどまらず、海に近いアジア諸国に媽姐廟はある。日本の三大中華街、長崎、神戸、横浜にもある。
奉天宮の建立は1622年。台湾でも最古の媽姐廟だ。
新港からすぐ近くの北港へ。新港も北港も町は海岸からかなり離れた内陸にある。
北港に到着すると、町の中心にある朝天宮を参拝する。ここは「北港媽姐」と呼ばれているが、1694年に建立された媽姐廟。「新港媽姐」を分祀したものだといわれている。
くり返しになるが、台湾での「媽姐信仰」は絶大だ。その頂点に立つのが朝天宮。台湾全土に数多くある媽姐廟の総本山で、台湾各地から大勢の参詣者がやってくる。
旧暦の正月から旧暦3月23日の媽姐の誕生日まで、7晩8日をかけておこなう進香期と、旧暦9月9日の媽姐昇天の日は台湾全土から大変な数の参詣者がこの町に押し寄せるという。
媽姐像だが、その両脇は千里眼と順風耳の大きな2体の像で護られている。そのほか媽姐の分身像7体などもまつられている。本尊のみならず、それら分身像などにも線香をあげていく。
新港、北港をめぐると、台湾人の精神文化に触れたような思いにとらわれる。
新港に向かって「TEKKEN(鉄拳)」を走らせる
新港のガソリンスタンドで給油
奉天宮へ
奉天宮を参拝
北港の町に入っていく
北港の朝天宮