賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

「伝説の賀曽利隆オンライン」(46)

(2003年8月23日)

 ついに1500峠を達成しました。

 帯広を出発点にし、宗谷岬をゴールにしての「北海道の峠越え」をしてきたのですが、国道273号の三国峠を皮切りに、全部で15峠を越えました。

 最後は国道275号の天北峠でした。

 15峠のうち、国道273号の浮島峠、道道137号の札久留峠、同じく道道139号の瀬戸牛峠、道道49号の松山峠の4峠がぼくにとっては初めての峠で、浮島峠が1497峠目、札久留峠が1498峠目、瀬戸牛峠が1499峠目、そして松山峠が1500峠目ということになりました。

「ツーリングGO! GO!」のカメラマン、ヒラシーこと平島格さんが同行してくれました。峠上では平島さんとガッチリと握手をかわし、一緒になってぼくの1500峠達成を喜んでくれました。

 8月13日に越えた松山峠は雄武町美深町の境で標高420メートル。2車線の道道49号で越える峠です。峠近くの美深町側には日本最北の高層湿原で知られる松山湿原があります。駐車場から徒歩30分、息を切らして山道を登ると、まったく別世界の湿原に到達しますが、つつじ沼やハイ松沼を見ながら木道を歩き、湿原の風景や湿原をとりまく道北の山並みの風景を眺めました。

 そんな松山湿原とセットになった松山峠なだけに、いい峠が1500峠目になってくれたと喜んでいます。

 最後に国道275号の天北峠を越え、峠を下った中頓別では、ピンネシリ岳を目の前にするピンネシリ温泉に入り、中頓別でひと晩泊まって宗谷岬に立ちました。

 この国道275号の天北峠と宗谷岬の間にもいくつかの峠がありますが、それらはすべて名無しの峠。天北峠が日本の名前のついている峠としては最北の峠になります。

 1500峠達成の様子は「ツーリングGO! GO!」の10月号でご覧下さい。

 ぼくがバイクでの峠越えをはじめたのは1975年3月28日。「奥武蔵の峠」を越えたのですが、第1番目の峠は飯能に近い国道299号の高麗峠でした。それ以来、28年目にして1500峠を達成したことになります。

 さー、次の目標は2000峠。

 まだ、ぼくの越えていない峠をひとつでも多く捜し出し、それらをひとつづつ越えていこうと思っています。

「目指せ、2000峠!」