「伝説の賀曽利隆オンライン」(40)
(2003年2月10日)
「賀曽利隆オンライン」の掲示板にも何度となく書き込みをしてくれている「満州さん」にお会いして、お話を聞いてきました。
「満州さん」は中国・東北部(旧満州)、吉林省の延辺朝鮮族自治州の延吉にある延辺大学に留学した人。中国と北朝鮮の国境地帯には、ものすごく詳しいのです。
そんな満州さんのお話でとくに心に残ったのは、図們の町からさらに豆満江沿いに行った防川からは中国・北朝鮮・ロシアの3国国境が見えるということでした。丘の上の展望台に登ると、眼下を豆満江が流れ、その先の北朝鮮とロシアを結ぶ鉄道の鉄橋がよく見えるといいます。左手のロシア側がハサン駅だといいます。
それを聞いたとき、
「なんとしても防川まで行って3国国境を見てみたい!」
と強烈に思いました。
ぼくはずっと以前から中国・東北部には憧れを持っていました。
大連を出発点にして列車で遼寧省、吉林省、黒龍江省の3省をまわろうと計画したこともありました。が、残念ながらそれはいまだに実現させていません。
昨年の「ユーラシア大陸横断」の第一歩は、ロシア極東のザルビノ港でした。そこはロシア・北朝鮮国境の豆満江の河口近くの港。北朝鮮の羅津港の沖合を通過してザルビノ港に入港しました。
実際にバイクで走りはじめたのはウラジオストックからですが、第1夜目の宿泊地のダリネレチェンスクは中国との国境を流れるウスリー川(アムール川の支流)のすぐ近くの町で、対岸は黒龍江省の虎頭の町になります。
ハバロフスクからはやはり中国国境に近いオブルチェを通り、アムール川沿いのブラゴベシチェンスクまで行きました。対岸は黒龍江省の黒河の町。アムール川の遊覧船に乗り、船上から間近に黒河の町並を眺めました。
そんなこともあって、シベリアを横断しながら旧満州(中国東北部)を「いつの日か、バイクで走ってみたい!」と思ったのです。
今、「中国・東北ツーリング」をプランしています。
遼寧省の瀋陽あたりでバイクを借り、鴨緑江の河口に近い丹東へ。対岸は北朝鮮の新義州の町になります。中朝国境地帯を東へ、そして豆満江の河口を目指すのです。