「旧満州走破行2004」(28)
9月30日(木)晴 漠河→塔河(その2) 第9日目
大興安嶺山脈の山中の磐古に着くと、まずは町を歩いた。小さな町なので、あっというまに町外れまで歩いてしまう。町の中心に戻ると、今度は反対側の町外れまで歩いてみるのだった。
次に食料品店をのぞいてみる。そこでぼくの目を引いたのは山となって積み上げられた乾麺だ。それも小麦粉から作られた乾麺だけではなく、トウモロコシ粉やコウリャン、キビなどの雑穀粉、ソバ粉などで作られた乾麺もあった。
乾麺のほかに太さの違う何種類かの生麺も売られていた。「きしめん」そっくりの麺もあった。
その光景は、さすが「麺文化圏」の中国東北部と思わせるものだった。
米や米糠、食用油も売られている。
「魚肉水果蔬菜店」と看板にあるように、川魚や牛・豚・鶏の肉や果物、野菜類…と、見かけは小さな店だが、この地方の人たちが食べる食料品の大半を売っている。
小さな町だが、目抜き通り沿いには「火鍋店」(シャブシャブ)や「肉串店」もある。同行してくれている「ハルビン・スズキ」の副社長、李云合さんと「肉串店」に入った。肉串にはトウガラシ粉をかけて食べるのだが、それが猛烈な辛さ。李さんは3串食べたが、ぼくはあまりの辛さに1串がやっとだった。
そのあと盤古の「大衆食堂」という感じの店に入り、昼食にした。
お父さんと2人の息子でやっている店。麺をその場でつくり、薪を燃やす竈に中華鍋とフライパンをかけて料理をつくる。それを見せてもらったので、次々に出てくる豚肉料理や豚の胃料理、骨付きの牛肉料理、川魚料理、はるさめ(超幅広)料理、アヒルの卵料理…を食べながらの麺は、ことのほか美味に感じられた。
豚の胃にのっている真っ赤な唐辛子は劇辛。
それら料理の上には、すべてに青々とした香辛料の香菜がのっているが、中華料理に香菜が欠かせないのがよくわかる。
大満足の盤古での昼食だった。
盤古を歩く
盤古の食料品店
コーリャンやトーモロコシの乾麺
生麺も売っている
生肉をさばいて売っている
この食堂で昼食
食堂の調理場
中華鍋とフライパン
お父さんと息子の2人でやっている
豚肉&豆腐料理
豚の胃料理
川魚料理
自慢の手づくり麺