賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

台湾一周2010(43)

6月23日(水)礁渓→台北(その5)

 台湾北部、基隆の食堂での昼食を終えると、スズキ販売店に戻る。店内を見せてもらい、サービス工場も見せてもらう。そこではお客さんのスクーターの排ガスチェックをしていた。筒状の検査器を排気管に差し込むと、すぐさまモニターの画面に分析された排ガスがデジタル表示されるようになっている。

 さすが排ガス規制の厳しい台湾だけのことはある。

 排ガスの数値が正常の範囲内だと、販売店がナンバープレートにステッカーを貼る。

「いやー、進んでいるなあ」

 と、感心して排ガスチェックを見せてもらった。

 基隆から台北へ。

 いよいよ、「台湾一周」も最後の行程。スズキ・アドレスV125Gを走らせ、基隆川沿いの道を行く。

 突如、黒雲が空を駆け巡り、ザーッと雨が降ってくる。

 あわてて雨具を着たが、南国のスコールを思わせるような激しさ。雨をついて走り、台北の市内に入っていく。

 台湾が世界に誇る超高層ビル、「台北101」前の広場でアドレスを停めた。高さ508メートル、地上101階建の上層部は雨雲の中に隠れて見えなかった。

「台湾一周」の最後はスズキの販売店めぐりだ。3店をまわったのだが、どこでも大歓迎され、さらに持ちきれないほどの贈り物をいただいた。

 それぞれの販売店には「歓迎・鉄人賀曽利隆」の横断幕が張られ、店内には手製のポスターを貼っている店もあった。

 驚いてしまうのは、どの店にも大勢のお客さんたちが詰めかけていること。大半は若きライダーたち。台湾の元気さを象徴しているかのような光景だ。

 その元気さがうらやましくもあり、

「かつての日本にも、こういう時代があったのに…」 

 と、元気を失くし、目に見えて衰えていく日本の現状と対比してしまうのだ。

 それは日本人としては悲しくも辛いことだが、押しとどめることのできない時代の流れを強く感じさせられた。

 台北市内のスズキの販売店めぐりを終え、20時過ぎ、台鈴工業の本社前に到着した。ここが「台湾一周」のゴール。全行程1436キロの「台湾一周」。アドレスはノントラブルで完璧に走り通してくれた。同行してくれた李さんをはじめとする台鈴のみなさんに心からお礼をいった。

「謝謝(ありがとう)!」

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基隆のスズキの販売店

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店先に新車がズラリと並んでいる

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スクーターの排ガスチェック

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排ガスのデジタル表示

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台北超高層ビル台北101」

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台北のスズキの販売店めぐり(その1)。

ライチをごっそりといただいた

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台北のスズキの販売店めぐり(その2)

台湾茶の烏龍茶をいただいた

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「歓迎・鉄人賀曽利隆」の手製のポスター

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売店に集まった多くの若きライダーたち

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台北のスズキの販売店めぐり(その3)

台北の銘菓をいただいた

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売店に集まった大勢のみなさん

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サービス工場を見せてもらう

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台鈴工業の本社前に到着!