賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

台湾一周2010(38)

6月22日(火)瑞穂→礁渓(その5)

 南天宮の参拝を終えると、蘇澳(そおう)を出発。国道9号で宜蘭(ぎらん)に向かう。雨に濡れながらスズキ・アドレスV125Gを走らせる。

 2008年、アドレスを走らせての「日本一周」では、雨の紀伊半島の国道42号でステーンと転倒したことがあった。何とも痛い転倒で、それが頭にこびりついているので慎重にラインを選んで走った。

 宜蘭平野の中心地、宜蘭に到着すると、スズキの販売店を訪問する。販売店の社長夫妻には大歓迎され、たくさんの贈り物までいただいた。

 地元のライダーのみなさんも雨にもめげずにバイクに乗って大勢来てくれた。若いライダーが大半だ。

 その中の1人は、何とカソリ本を5冊、持ってきた。

「これらは日本に行ったときに手に入れたものです」

 という。

『50ccバイク日本一周2万キロ』(JTB)、『旅の鉄人カソリの劇走30年』(JTB)、『バイクで駆ける韓国3000キロ』(JTB)、『中年ライダーのすすめ』(平凡社)、『オフロード・ライダー』(晶文社)の5冊、それぞれに「生涯旅人!」のサインをした。

 宜蘭のスズキ販売店の社長夫妻やライダーのみなさんの見送りを受け、夕暮れの宜蘭を出発。礁渓(しょうけい)温泉のある礁渓に到着すると、町の食堂で夕食。店のおかみさんとは顔を合わせたときから、すごく気が合った。そんなこともあって、台鈴の李さんにいわれるまま、一緒に「行くぞ!」のガッツポーズ。

 この店の名物は蒸した鶏。それをメインに、全部で8品がズラズラッとテーブルに並んだ。台鈴のみなさんとの楽しい夕食。時間をかけてゆっくりと食べる。台湾のみなさんは食事を楽しむツボを心得ている。さすが「食大国」、台湾だけのことはある。

 食堂での夕食を食べ終わると、今晩の宿の「礁渓館」へ。部屋に入るなり、湯船に湯を入れ、無色透明無味無臭の温泉につかった。

 湯から上がると、テレビでワールドカップの中継を見る。Aグループの南アフリカ対フランスの試合。まさかの結果で、フランスは2対1で南アフリカに敗れた。これでAグループの最下位が決まり、グループリーグでの敗退が決まってしまった。信じられないような出来事だ。

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雨の宜蘭に到着

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宜蘭のスズキの販売店を訪問する

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カソリ本を持ってきてくれた若きライダー

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これが5冊のカソリ本

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礁渓の食堂のおかみさんとガッツポーズ!

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釜で鶏を蒸している

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台鈴のみなさんとの楽しい夕食

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夕食には全部で8品出た

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デザートのマンゴー

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今晩の宿の「礁渓館」