賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

台湾一周2010(35)

6月22日(火)瑞穂→礁渓(その2)

 台湾・中央山脈の山裾の瑞穂温泉を出発。

 スズキの125ccスクーター、アドレスV125Gを走らせ、瑞穂の町へ。気持ちのいい青空が広がっている。

 瑞穂からは国道9号を北上し、台湾東海岸の中心都市、花蓮へ。ここで海岸線を走る国道11号と合流する。

 花蓮は台湾東海岸の中心都市とはいっても、西海岸の大都市群とは違って、広々とした田園都市。台湾第一の景勝地、太櫓閣(たろこ)峡谷から切り出す大理石の集積地として知られ、「大理石の町」といわれている。

 花蓮は高雄、基隆と並ぶ台湾三大港のひとつ。郊外の空軍基地の前を通ったが、ここにはF16戦闘機が配備され、台湾のもうひとつの空軍基地、新竹にはミラージュ戦闘機が配備されているという。

 花蓮は中央山脈を越える台湾横断の「東西横断公路」の起点になっている。花蓮の町から国道9号を北に30キロほど行くと、立霧渓(渓は川の意味)河畔の太櫓閣に着くが、「東西横断公路」はそこで国道9号と分岐している。太櫓閣峡谷を走り抜け、中央山脈の峠を越え、東海岸の台中へと通じている。

 国道9号で北の宜蘭(ぎらん)に向かう前に、太櫓閣から太櫓閣峡谷を見に行く。

「東西横断公路」のアーチをくぐると、海岸地帯の狭い平地から、一気にV字谷の峡谷に入っていく。立霧渓の両側にそそりたつ大理石の断崖絶壁。アドレスの軽快なエンジン音が岩壁にぶつかって響く。眼下には立霧渓の白濁色の流れ。迫力満点の眺めがつづく。

 一部区間は旧道も残っている。それを見ると、この「東西横断公路」を切り開いたとこの大変な苦労が偲ばれた。

「錐麓大断崖」ではアドレスを下り、歩いて断崖を見上げた。それにしても太櫓閣峡谷はすごい峡谷。立霧渓と老西渓の合流点にかかる赤い慈母橋まで行き、そこで折り返した。

 太櫓閣に戻ると「横綱饗館」という店で昼食。鶏肉料理やエビとキューリの海鮮サラダ、筍料理、野菜炒め、貝汁などを台鈴のみなさんと一緒に食べた。

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瑞穂を走る国道9号

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亜熱帯の風景。日差しが強い

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立霧渓(上流の太櫓閣峡谷の方向を見る)

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「東西横断公路」のアーチ

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太櫓閣峡谷を行く

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大理石の太櫓閣峡谷

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立霧渓のV字谷

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太櫓閣峡谷にかかる慈母橋

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太櫓閣の「横綱饗館」

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横綱饗館」の店内

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横綱饗館」の昼食