2010台湾一周(25)墾丁→瑞穂
6月21日(月)晴
墾丁のリゾートホテル、「福容大飯店」を出発。台湾最南端のガラン鼻に向かう。
海岸には船帆岩。台鈴の李さんは、
「(この岩は)アメリカの元大統領のニクソンに似ているっていわれてるんだ」
と教えてくれた。
そういわれてみると、尖った鼻が似ているようにも見える。
台湾最南の小さな町並みを走り抜け、台湾最南の旅館の前を通り、ガラン鼻の入口へ。
そこからは亜熱帯樹のおい茂る林間の小道を行き、ついに東経120度50分00秒、北緯21度53分59秒のガラン鼻に立った。ガラン鼻は今回の「台湾一周」では一番期待したポイントなので、まさに感動の瞬間だ。
目の前にはフィリピン・ルソン島との間のバシー海峡が広がっている。水平線上に島影は見えない。岬のすぐ沖を漁船が通り過ぎていった。
台湾最南端碑の前で台鈴のみなさんと一緒に記念撮影。
最南端碑の前には最南端周辺の案内図がある。
それを見ながら「岬」について考えた。
ガラン鼻の鼻は「岬」を意味している。日本でも岬、崎のほかに鼻のついた岬名は数多くある。日本本土最西端の岬は神崎鼻、薩摩半島南端の岬は長崎鼻…といった具合だ。
台湾最北端の岬は基隆の北の富貴角、台湾最東端の岬は三チャオ角で、やはりこの「角」も岬を意味している。三チャオ角のすぐ北には鼻頭角がある。
そのほか台湾の地図をざっと見ると、基隆の近くには野柳岬がある。台湾では「岬」という字が日本で意味するところの岬として使われている。
ところで「峠」は日本人の作り出した日本の国字だが「岬」は漢字になる。だが意味がまったく違う。
中国語の岬は英語でいうところの「ケープ」や「ポイント」でなく、山々が平地に落ちる先端をいう。
何をいいたいかというと、中国には地形としての岬は数多くあるが、地名としての岬はひとつもない。半島名はあっても岬名のない国なのだ。それは朝鮮半島も同じで、半島名はあっても岬名はない。このあたりは朝鮮半島が日本以上に中国文化の影響を強く受けてきたからだろうと、「岬のカソリ」は考えている。
岬名のあるなしが日本と中国との大きな違いになっている。
台湾は岬名の数はそれほど多くはないが、ちょうど日本と中国の中間にある国といっていい。
「福容大飯店」のプールを見下ろす
部屋から台湾最南端のガラン鼻を見る
「福容大飯店」を出発
船帆石
台湾最南の町並み
台湾最南の旅館
ガラン鼻の入口
台湾最南端のガラン鼻に到達!
台鈴のみなさん
台湾最南端の案内図
バシー海峡を漁船が行く