四国八十八ヵ所めぐり(108)
2009年5月1日(小豆島・その11)
池田周辺の札所をめぐる。
第31番の誓願寺では、見事な彫刻がほどこされた鐘楼門の山門をくぐると、本堂前の大蘇鉄が目に飛び込んでくる。樹齢1000年以上といわれているが、主幹の高さは2メートル、根回り6メートルという日本一の大蘇鉄。国の天然記念物に指定されている。
第32番の愛染寺には真柏の古木がある。これは樹齢900年以上。このような古木があることが、小豆島の寺々の歴史の古さを証明していた。愛染寺では本堂を参拝したあと、奥の院にも足を延ばした。
第33番の長勝寺は大きな寺。ここには「伝池田八幡本地仏坐像」がまつられている。3体の坐像は頭は仏像だが、首から下は神。日本の神仏混淆を象徴するかのような像なのである。
これら3番の札所をめぐったあと、「池田の野天桟敷」を見た。
石垣を段々にして築かれた野天の桟敷で、高さ15メートル、幅200メートルの6~8段の階段になっている。これを見た瞬間、
「おー、インカの遺跡!」
と思ったほど。アンデス山中のインカの遺跡を連想させるものだった。
秋祭りの太鼓や神輿の大練りを見物するものといわれているが、小豆島で盛んな農村歌舞伎がここで演じられたのかもしれない。野天桟敷のてっぺんに立つと、池田の町並みや池田港が一望できた。
第31番・近願寺の山門
近願寺の大蘇鉄
近願寺の本堂
愛染寺の鐘
愛染寺の本堂
愛染寺の真柏の古木
愛染寺の奥の院
愛染寺の奥の院から見る家並み
第33番の長勝寺
長勝寺から池田の中心街を望む
池田の野天桟敷