賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

カソリの島旅(19)大島(宮城)

 (『ジパングツーリング』2001年9月号 所収)

 

 気仙沼港に到着したのは12時ジャスト。大島に渡る12時27分発「フェリー大島」の出港時間まですこし時間があったので、フェリーターミナル内の「八東苑」で昼食にした。カニ、エビ、ホタテ、イカ入りの「大漁ラーメン」(1000円)を食べた。

 ちょっとゆっくり食べすぎたので、出港直前のフェリーにスズキSMX50ともども飛び乗ることになった。船旅というのはハラハラドキドキの連続だ。

 大島までは人が300円、SMXが600円。

 乗用車だと5000円前後になるので、大島の人たちは島内で使う車と島外で使う車と、車を2台もっている家が多いという。二重の出費。島での生活の大変さの一端をフェリーで垣間見る。

 大島の浦ノ浜港に上陸すると、海沿いの道を南下。大島最南端の龍舞崎を目指す。

 岬の入口までは4キロ。そこから松林の中の遊歩道を7、8分歩くと岬の突端に出た。岩山がヤセ尾根になって海に落ちている。

 次に、島の最高峰、亀山(235m)に登る。展望台に立つと、浦ノ浜港を眼下に見下ろす。そして島の北端、外浜まで行く。海にはカキやホタテの養殖用イカダが無数、浮かんでいた。