賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

ユーラシア大陸横断(その1)ウラジオストク→ダリネレチェンスク

 (『ツーリングGO!GO!』2002年11月号 所収)

2002年7月2日(火)晴れ ウラジオストク→ダリネレチェンスク 423キロ

 ロシア税関のすべての書類がそろい、保税倉庫でバイクを引き取れたのは18時過ぎ。我ら「ユーラシア軍団」は、ヨーロッパ最西端のロカ岬を目指し、喜び勇んでウラジオストクを出発した。

 全部で17台のバイク。それにサポートカーがつく。

 車には「道祖神」の菊地優さんとメカニックの小島努さん、それとロシア人通訳のアレックスが乗っている。

 大渋滞のウラジオストク市内を走り抜け、M60(国道60号)を北へ。4車線のハイウェイが100キロほど北のウスリースクまでつづく。

 交通量が多い。車は大半が日本車だ。

 ウスリースクを過ぎると2車線の道になり、交通量もぐっと少なくなる。

 シベリア鉄道に沿った道。雄大な風景が広がる。その中を地平線目指して突っ走る。

 ぼくのバイクはスズキDR-Z400Sの新車。時速120キロ前後での走行。ぼくが先頭を走る。バックミラーに映る後続のバイクのきれいなラインに胸がジーンとしてしまう。夜の10時過ぎまで明るい夏のシベリア。

 夜中の1時半にダリネレチェンスクに到着。パトカーがホテルまで先導してくれた。

 17台のバイクは警察のガレージであずかってもらった。ダリネレチェンスクのホテルでは「道祖神」の菊地優さんと同室。これ以降、ずっと菊地さんと同室で、菊地夫人に嫉妬されそう‥。

 第1夜目はさんざん蚊にやられ、メタメタに刺された。夏のシベリアは蚊やブヨなど虫との戦いだ。

伏木駅前で

伏木駅前で

伏木港を出発

伏木港を出発

ウラジオストックへ

ウラジオストックへ

ウラジオストックに到着

ウラジオストックに到着