「広州→上海2200キロ」(3)
日航機は日本列島の上空を飛んでいく。富士山を過ぎると、南アルプスの連山がよく見える。名古屋上空では伊勢湾岸道の名港トリトンや木曽川の河口がよく見えた。大阪上空では大和川の河口からその南につづく埋立地の臨海工業地帯を見下ろした。まるで実物大の地図を見ているかのようだ。さらに瀬戸内海から関門海峡、福岡、平戸島、五島列島の上空を飛んでいく。日本の空は抜けるような青さだった。
ところが長江(揚子江)河口を通過し、中国大陸に入ったとたんに雲がたれこめ何も見えなくなる。広州に近づいたところで雲が切れたが、驚いたことに町は厚いスモッグで一面に覆われ、まるですっぽりと霧に覆われたかのようだった。中国の空は灰色一色。日本の空とのあまりの違いに驚かされた。こうして14時15分、広州の空港に着陸した。
南アルプスの連山を見る
名古屋上空
大阪上空
五島列島上空
スモッグに覆われた広州を見下ろす
まもなく広州の空港に着陸
広州の空港に着陸