アフリカ縦断2013-2014(その20)
「ナイロビ→ケープタウン編」(20)
2014年1月1日。ビクトリアフォールズの「ビクトリアフォールズ・キャンプ&ロッジ」で迎える新年。朝から土砂降りの雨なのが辛いところだ。プールサイドの屋根の下での朝食。マヨパン(マヨネーズを塗った食パン)にトマトをのせて食べる。デザートはマンゴー。ちょうどマンゴーの季節なので、連日食べ放題。何しろカソリの大好物のマンゴーなので、4個目、5個目…と、いくらでも食べられる。
出発の準備が大変だ。雨に濡れながらの撤収。濡れたシュラフをまるめ、ビショビショのテントをたたむ。
7時30分、激しく降りつづく雨の中を出発。ボツワナ国境をめざしてザンベジ川の南側の道を行く。路面には象の巨大な糞がボソッ、ボソッという感じで落ちている。まだ新しい。道を横切るかもしれない象には最大限の注意を払ってDR-Z400Sを走らせた。と同時に、象に出会えるかもしれないという期待感もあった。
8時30分、ビクトリアフォールズから70キロのボツワナ国境に到着。この間では象との遭遇はなかった。ジンバブエの出国手続き、ボツワナの入国手続きを終え、1時間半ほどでボツワナに入った。ボツワナ側の国境の町はカズングラ。前回紹介した4国国境の町だ。カズングラはザンベジ川をはさんでザンビア側とボツワナ側の両方にある。
ボツワナはぼくにとっては初めての国。これでアフリカ大陸内でいまだ足の踏み入れていない国は、赤道ギニアとギニアビサウの2ヵ国になった。この2国にはぜひとも行ってみたい。
カズングラから20キロほどでカサネに到着。この町の中国人の店で両替してもらった。1ドルが8プーラ(1プーラは約12円)。中国人の店はかなり大きな雑貨屋でレジは若い中国人女性。辺境の地に根をおろしている中国人のすごさを感じてしまう。
ボツワナの通貨、プーラを手に入れると、さっそくショッピングセンターのファストフード店でパパとフィッシュ&チップス、肉汁を買って食べた。パパはトウモロコシの粉を熱湯で練り固めたもの。それを肉汁と一緒に食べる。東アフリカのウガリ、マラウィ、ザンビア、ジンバブウェのシーマと同じものだ。
昼食を食べ終わるとカサネを出発。カズングラまで戻り、今度は南へ。あいかわらず雨が降りつづいている。無人の荒野を300キロほど走ってナタへ。その間では何度も象を見た。10頭近い群れも見た。最初のうちは「おー、象だ、象だ!」とDRに乗りながら歓声を上げていたが、そのうちに慣れてしまい、あたりまえの光景になった。「カズングラ→ナタ」間では、全部で20数頭の象を見た。
18時、ナタに到着。郊外の「ナタロッジ」のキャンプ場に泊まる。雨のキャンプは大変だ。濡れたテントを張り、濡れたシュラフを敷く。ひとつありがたいのは、シャワールームのシャワーからはふんだんに湯が出ることだ。
夕食はキャンプ場内のレストランで。カンビールの「セントルイス」を飲んだあと、鍋に入った肉料理を食べる。ライスつき。夕食を食べながら、「この雨はいちまでつづくのでしょうねえ」と、話題はもっぱら雨、雨、雨…。
今回の「アフリカ縦断」は雨に降られっぱなし。ナイロビを出発した日から雨に降られている。ケニア、タンザニアではザーッと降っても、すぐに上がって青空が広がった。しかしマラウィになると雨の降る時間は長くなり、ザンビア以降はいつも雨雲が垂れ込めているという状態だ。この日で15日間連続の雨になる。
カサネのショッピングセンター
昼食のパパとフィッシュ&チップス
ナタへの道。制限速度は120キロ
国道のすぐ脇で象を見る
大平原が広がる
ナタのガソリンスタンド
「ナタロッジ」での夕食
夕食の肉料理