「鵜ノ子岬→尻屋崎2012」(58)
「からくわ荘」の朝食を食べると出発。国道45号への途中では、唐桑半島東側の大理石海岸にある「巨釜・半造」に寄っていく。
まずは巨釜だ。
駐車場にスズキの650ccバイク、V-ストロームを停め、遊歩道を歩き、断崖の突端へ。そこからの眺めは大きな釜で湯が煮えたぎり、八幡岩がその蓋のように見えるところから「巨釜」の名前があるという。
巨釜の高さ16メートル、幅3メートルのオベリスク状の白っぽい石柱は、唐桑半島のシンボルになっている。明治29年(1896年)の「明治三陸大津波」で先端が折れ、それ以来、折石といわれている。その意味では折石は大津波のメモリアルでもある。
次に半造だ。
この一帯の海岸は海の幸の宝庫。アワビなどが豊富で、漁民のみなさんは「繁昌」した生活ぶりで、そのまま繁昌が地名になった。その繁昌が訛って「半造」になったという。
半造の先端には「トド岩」がある。千島列島や北海道北部に生息している海獣のトドはこのあたりまで南下し、この岩でよく見られたので、「トド岩」の名があるという。
「巨釜・半造」を最後に唐桑半島を後にし、国道45号で岩手県に入った。
「からくわ荘」を出発
御崎の船着場
巨釜の折石
半造の断崖
半造の松林
半造のトド岩