「旧満州走破行2004」(30)
10月1日(金)曇時々雪 塔河→加格達奇(その1) 第11日目
黒龍江省北部の町、塔河のホテル「楊本酒店」の朝食を食べ、8時、出発。スズキQS110を走らせ、中国最北の町漠河と内蒙古自治区の加格達奇を結ぶ「加漠公路」を南下。
大興安嶺山脈の山中に入ると強烈な寒さに見舞われる。すでに周囲の山々の紅葉は色あせ、冬の様相だ。
黒龍江省と内蒙古自治区の境界を越える。
内蒙古自治区に入れば蒙古族の世界かと思ったらそうではなく、大半は漢族。中国とそれほど変らない世界だ。
猛烈な寒さで雪がチラチラ降ってくる。峠越えが大変。路面にはうっすらと雪が積もり、凍結してアイスバーンになっている箇所もある。転倒しないように神経を集中し、最大限の注意をはらって峠道を登った。まだ10月に入ったばかりだというのに…。北緯50度をはるかに超える大興安嶺山脈のこの一帯はすでに冬に入っていた。
峠を越えると雪はやみ、下るにつれて路面の雪も消え、
「あー、助かった!」
と、QS110に乗りながら思わず声が出た。
それにしても強烈な寒さ。あまりの寒さに我慢できず、峠を下った村にある食堂に飛び込んだ。調理場の火にあたり、かじかんで感覚のなくなった手をあたためた。
寒さから解放されたところで昼食。麺と麻婆豆腐、羊肉の臓物鍋を食べた。
「生き返ったー!」
大興安嶺山脈を行く
黒龍江省と内蒙古自治区の境界
食堂の調理場で暖をとる
麺
麻婆豆腐
羊肉の臓物鍋