賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

「伝説の賀曽利隆オンライン」(26)

(2001年11月12日)

 今日、これから「島編・日本一周」の「四国編」に出発します。

 19時10分、東京港フェリー埠頭を出港する「オーシャン東九フェリー」で、四国の徳島に50ccバイクのスズキSMX50ともども渡ります。徳島港到着は明朝の9時30分。今、時間はちょうど9時30分なので、明日の今ごろは徳島港だと思うと、胸がわくわくしてきます。

 徳島を出発点にして反時計回りで四国を一周しながら四国の島々をめぐっていきます。香川、愛媛の両県の島めぐりが大きな難関で、「本州西部編」でまわった兵庫、岡山、広島、山口の瀬戸内と同じで、数多くの島があるからです。また、地図とにらめっこで、この島には渡ろう、この島は落とそうと考えながら島めぐりをしていきます。

 瀬戸内海北側の本州側4県に属している島々から見た四国2県に属する島々を今度は実際にまわるのです。走りながら四国側の島々からは、本州側の島々を眺めます。それが大きな楽しみ。「島めぐり」のおもしろさは、実際に島を走るおもしろさもありますが、この「アイランドウオッチイング」もそれに負けず劣らずおもしろいものなのです。たえず地図を見ながら、「あれは何々島だ、あれは何々島だな」と「アイランドウオッチング」できるのも、島の数の多い瀬戸内海ならではのものです。

 ところでなんとか「四国編」の出発にこぎつけましたが、いつものことですが、ここまでが大変‥。いくつもかかえた原稿を全部、終わらせていかなくてはならないからです。最後の原稿を書きおえたのはついさきほど‥。いつもこのような綱渡りをしています(それがまた緊張感があっておもしろい?)。

 昼過ぎには家を出て都内へ。3つの出版社の編集部に寄って担当の編集の方々にそれぞれの原稿を渡していきます。まるで郵便配達?

 夕方の5時には日本橋に立ち、そのあと東京港フェリー埠頭に向かいます。

 全部、終わらせたといいましたが、じつは家を出る前のもう1本、メールで送る原稿を書きおえなくてはなりません。制限時間はあと2時間。我が家を出る直前までぼくの綱渡りはつづくのです。(うまくフェリーに乗れるといいなあ‥)

「島編・日本一周」の「四国編」を終えて徳島港から東京港フェリー埠頭に戻るのは24日の早朝。そこからすぐに山梨県道志村の「たき火ふぉ~ラム」の会場に向かいます。

 みなさ~ん、「たき火ふぉ~らむ」でお会いしましょう!

(2001年11月27日)

「島編・日本一周」の「四国編」を無事に終えることができました。徳島を出発点にし、そして終着点にした「四国一周」ですが、全部で1874キロを走り、その間では24島の島々をめぐりました。前回の「本州西部編」と今回の「四国編」で瀬戸内海の島々をまわり終えたことになります。

 日本の多島海の瀬戸内海にはいくつもの島々がありますが、それをどうやってまわるかが「島編・日本一周」の大きな難問でした。毎日、『ツーリングマップル』(中国・四国編)とにらめっこで、あとは船の時間との兼ね合いで、「この島には渡ろう、この島は落とそう」とその場、その場で決めてまわりました。

 あまりにも島の数の多い瀬戸内海ですので、とても全部の島には行けませんでしたが、おそらくほぼ全部の島は見ることができました。これでぼくの頭の中には、詳細な瀬戸内海マップができあがりました。島めぐりの旅は、今回の「島編・日本一周」が皮切りだと自分ではそうとらえています。今回まわれなかった島々は、これから先、また別の機会のときにまわろうと思っています。

 来月は「九州一周」です。

「四国一周」を終え、東九オーシャンフェリーで東京港のフェリー埠頭に戻ってきたのは24日の午前5時でした。いったん、夜明け前の東京・日本橋に立ち、そこから神奈川県伊勢原市のわが家に戻りました。速攻で諸々のすること全部をすませたあとで、バイクをSMX50からDJEBEL250GPSに乗り換え、第3回「焚き火ふぉ~らむ」の会場の山梨県道志村の「道志の森キャンプ場」に向かったのです。出発早々、フロントタイヤがパンクしてしまい、会場への到着が大幅に遅れてスタッフのみなさんや参加者のみなさん方に迷惑をかけてしまいました。

 それにしても今回の「焚き火ふぉ~らむ」には大勢の方々が来て下さいました。男性、女性、年配の方、若いみなさん方と、幅の広さが目立ちました。きれいな娘さんとお孫さんと一緒に親子三代で参加して下さった方、小学校1年生のさつきちゃんを連れてこられた八木さん‥。1999年の「日本一周」のとき九州・天草の下田温泉で会った加藤さんともうれしい再会をしました。もんはまさんは恒例となった本場の讃岐うどんを、ヤキソバン鈴木さんはラム肉シャブシャブをみんさんにふるまってくれました。ごちそうさま! みなさ~ん、来年の「焚き火ふぉ~らむ」で、またお会いしましょう!