賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

伝説の「賀曽利隆オンライン」(15)

(2000年12月10日)

 早いもので、もう師走。そこで昨年につづいて2000年の“カソリの10大ニュース”を選んでみました。みなさんもぜひとも各自の10大ニュースを選んでみて下さい。

第1位 「韓国一周」3150キロ(9月1日~9月21日)

バイクを持ち込んでの、外国人による韓国一周は史上初! 東京→下関と走り釜山を拠点に韓国一周。帰路の下関→東京と合わせ、全行程5635キロ。

第2位 「サハリン縦断」1463キロ(8月1日~8月26日)

東京→青森→稚内と走り、宗谷海峡を越えてサハリンへ。最北の地まで行く。帰路の稚内→青森→東京と合わせ、全行程8477キロ。

第3位 「東北・林道激走」(6月~10月)

6月から10月にかけて全部で12回、東北の林道を激走! 全行程14310キロ。96本の林道を走り、ダートの合計は802・9キロになった。

第4位 「韓国へのバイク持ち込み解禁」への署名運動開始(11月10日より)

今回の「韓国一周」は韓国政府からの特別な許可ということで実現したが、現状では韓国にバイクを持ち込むのはほとんど不可能なこと。法律で禁止されているからだ。

そこで11月10日よりその解禁に向けての署名運動を開始。来年の2月28日までに集まった署名を持ってソウルに行き、金大中大統領に手渡す予定。

第5位 『世界を駆けるゾ!40代編下巻』(フィールド出版)発行(11月21日)これで『20代編』から『40代編』までの3部作が完結した。

第6位 『日本一周バイク旅4万キロ上下巻』(昭文社)発行(3月15日)

昨年の「日本一周4万キロ」が本になった!

第7位 『旅の鉄人カソリの激走30年』(JTB)発行(7月1日)

この30余年で月刊『旅』に書かせてもらった中から16編を選んでまとめた。

第8位 『世界を駆けるゾ!40代編上巻』(フィールド出版)発行(6月20日)

我が40代前半の旅は「サハラ往復縦断」にはじまり「50㏄バイク世界一周」そして「東京→サハリン」「インドシナ一周」へとつづく。

第9位 『世界を駆けるゾ!30代編』(フィールド出版)発行(1月20日)

我が30代の旅のメインは「南米一周4万3000キロ」だ。

第10位 「第2回たき火ふぉ~らむ」開催(11月25日~26日)

◇◇◇

 今年の12月は特別な意味があって、20世紀の最後になるということ。そこで20世紀における“カソリの10大ニュース”も選んでみました。

第1位 「アフリカ大陸一周」(1968年~69年・20歳~22歳)

我が旅人生の原点。

第2位 「世界一周」(1971年~72年・23歳~25歳)

その途中で日本人初のバイクでのサハラ砂漠縦断。“サハラの狼”の誕生!

第3位 「南米一周」(1984年~85年・37歳)

これで6大陸完全制覇!

第4位 「インドシナ一周」(1992年~93年・44歳~45歳)

「タイ→ラオスベトナムカンボジア→タイ」の「インドシナ一周」は世界初の快挙だ!

第5位 「韓国一周」(2000年・53歳)

ツーリングライダーにとっては鎖国同然の隣国・韓国についに風穴をあけた!

第6位 「サハラ砂漠往復縦断」(1987年~88年・40歳)

2ルートでのサハラ砂漠縦断でもって40歳突入のぶ厚い壁を突破!

第7位 「50㏄日本一周&世界一周」(1989年~1990年・41歳~43歳)

「日本一周」した50㏄バイク、スズキ・ハスラー50で「世界一周」。この発想がすばらしい(自画自賛)!

第8位 「オーストラリア二周」(1996年・48歳~49歳)

体力勝負で7万2000キロを走る。一周ではなく二周だ。

第9位 「日本一周4万キロ」(1999年・51歳~52歳)

それまでの3度の「日本一周」のなかでは最長の距離を走る。

第10位 「子連れサハラ縦断」(1977年~78年・29歳~30歳)

妻と生後10ヵ月の赤ん坊を連れてのサハラ砂漠縦断。このときは列車・バス。

 以上が“カソリの20世紀10大ニュース”。まもなくやってくる21世紀をしっかりと展望するためにも、選んでみました。みなさんもぜひとも、各自の“20世紀10大ニュース”を選んでみて下さい。