伝説の「賀曽利隆オンライン」(12)
(2000年9月1日)
まだまだ残暑の厳しい毎日がつづいていますが、みなさん、どうぞ暑さに負けずに元気でお過ごし下さい。
ぼくは「サハリン縦断」から帰ったばかりですが今日、下関に向かって旅立ちます。
下関から関釜フェリーに乗って釜山に渡り、釜山を拠点に時計回りで韓国を一周します。日本から関釜フェリーにバイクをのせて釜山に渡るのは初めてのこと。うまく釜山でバイクを引き取れるのか、釜山からうまく走りだせるのか‥、不安が残りますが、やるだけやってみようと思っています。
ところで昨夜、『世界を駆けるゾ!』シリーズの編集をしてくれている瀬戸雅彦さんに、『世界を駆けるゾ!40代編下巻』の原稿を渡しました。こうして1冊の本の原稿を書き終えたときというのは、ほんとうにうれしいものです。『40代編下巻』は10月中には出る予定ですので、どうぞ『40代編上巻』にひきつづいてのご愛読をお願いします。それではみなさん、行ってきま~す!
下関までは下道で、国道1号、2号をつないで走っていこうと思っています。
いい忘れましたが、今日はぼくの誕生日。53歳になりました。
(2000年9月25日)
9月1日、53歳の誕生日に出発した「韓国一周」ですが、おかげさまでうまくいきました。
バイクは昨年の「日本一周」と今年の「サハリン縦断」を走ったスズキDJEBEL250GPSバージョン。
往路は国道1号、2号をメインにして下関まで行き、無事、関釜フェリーにDJEBELで乗り込むことができました。
就航30周年を迎えた関釜フェリーですが、バイクが乗るのはこの30年間で初めてのことになります。韓国へのバイクの持ち込みが禁止されているからです。
釜山に着いてからの通関が大変でした。その大きな関門を突破し、釜山の地をバイクで走りはじめたときは、まるで夢のようでした。
釜山の税関でわかったことですが、韓国にバイクを持ち込めないのは税関に関する法律によってのこと。その法律がそのまま残ってしまったというのです。
釜山を拠点に時計まわりで韓国を一周し、3150キロを走ってまた釜山に戻ってきました。ぼくの今回の「韓国一周」は、史上初の外国人によるバイクでの「韓国一周」ということになります。
今回は韓国政府から特別な許可をもらって、特例中の特例ということでバイクを韓国に持ち込むことができました。この「韓国一周」が突破行となって法律が改正され、関釜フェリーにバイクで自由に乗れるようになり、韓国を自由にバイクで走れるようになる日が一日も早く来ることを願ってやみません。
なお、今回の「韓国一周」は月刊『旅』(JTB)12月号(11月10日発売)の韓国大特集号に掲載されます。ぜひともご覧下さい。