賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

伝説の「賀曽利隆オンライン」(5)

(2000年1月1日号)

 みなさ~ん、あけましておめでとうございます。いよいよ2000年代に突入ですね。 暮れの12月28日、なんとしても1900年代中に秋田新幹線に乗っておこうと、東京駅6時52分発の「こまち1号」で秋田まで行ってくました。

 秋田到着は10時47分。秋田藩の久保田城跡を歩き、駅ビル3階の郷土料理店「杉のや」でキリタンポ鍋を食べ、秋田12時44分発の新庄行き鈍行列車に乗りました。

 秋田山形県境の雄勝峠周辺の雪のすごさには驚かさました。

 新庄からは12月4日に延伸が完成した山形新幹線の「つばさ144号」に乗換え、東京駅着は19時08分。わずか1日でしたが、なんとも心に残る列車旅で、これがぼくの1900年代最後の旅ということになりました。

 新幹線の車窓を流れる東北の山野を眺めながら、ぼくはまた新たな旅の夢を見ました。 名づけて「列車旅・世界一周」計画。東京から下関まで行き、関釜フェリーで釜山に渡り、韓国経由で中国へ。ユーラシア大陸を列車で横断し、ロンドンからニューヨクに飛び、アメリカを横断し、サンフランシスコをゴールにするというものです。

 さー、2000年代も1900年代以上に「世界を駆けるゾ!」。

(2000年1月10号)

 みなさん、お正月はいかがお過ごしたか。

 ぼくは暮れも、正月もなく、元旦などは朝、4時起きで「日本一周」の原稿を書いていました。この「日本一周」が、3月の上旬には昭文社から『日本一周バイク旅4万キロ』という上下巻の本となって出ますので、ぜひともお読み下さい。

 それと、『世界を駆けるゾ!20代編』にひきつづいての『世界を駆けるゾ!30代編』が、1月20日前後にフィールド出版から出ます。この本はぼくにとっては2000年代の第1弾となる本で、あとがきの日付けは2000年1月1日です。

 この本は20代のころに書いた第1冊目の『アフリカよ』から数えて、ちょうど30冊目。このような切れ目のよさを弾みにして『世界を駆けるゾ!40代編』の原稿も書いています。今年の春ごろまでには、今かかえている本の大半の原稿を書き終える予定です。 そしたらまた「ライダー・カソリ」に戻ってバイクで走りまくります。

 ということで、今は寝る時間を削って原稿を書きまくっています。

(2000年1月25日号)

 寒い日がつづいていますが、みなさんお元気ですか。

 ところで1月29日土曜日に山形県鶴岡市で地平線会議の報告会が開かれます。地平線会議というのは今から20年以上前の1979年に、日本人の世界を舞台にした探検・冒険を記録に残そうということで始めたもので、ぼくも発起人の一人なのです。

 毎月1回、東京・青山のアジア会館で報告会をおこなっているのですが、それを今回は鶴岡でやろうという企画なのです。報告会のパート1は午後1時から5時まで「出羽庄内国際村ホール」で、パート2は午後6時30分から9時まで「つるおかユースホステル」でおこないます。

 それに合わせて「出羽庄内国際村ホール」では1月23日から1月30日まで写真展(10時~19時まで。最終日は14時まで)が開かれています。ぼくはほんとうは冬の東北ツーリングを兼ねてバイクで行くつもりにしていたのですが、時間が取れず、金曜日の「渋谷→鶴岡」の夜行バスで行き、土曜日の「鶴岡→渋谷」の夜行バスで帰るという強行日程で行ってきます。

 報告会のパート2ではオークションをやりますが、それには1987年~88年のサハラ砂漠往復縦断で使ったヘルメットを出品します。ご興味のある方はぜひともご参加下さい。