賀曽利隆 STILL ON THE ROAD !

世界を駆けるバイクライダー・賀曽利隆(かそりたかし)。地球をくまなく走り続けるカソリの”旅の軌跡”をまとめていきます。

台湾一周2010(45)

6月24日(木)台北→東京

「台湾一周」最後の朝は5時前には起き、早朝の台北の町を歩く。

「康華大飯店(ゴールデン・チャイナ・ホテル)」の周辺を歩いたあとは、松江路を北へ。行天宮を参拝する。

三国志』の英雄、関羽をまつる行天宮には、早朝から多くの参詣者が来ている。初めてそろばんと帳簿を使ったとされる関羽は「商売の神様」としても厚い信仰を集め、商売繁盛を願って参詣する人たちも多い。

「康華大飯店」に戻ると、レストランでバイキングの朝食を食べ、松江路をはさんで反対側にある台鈴工業の本社ビルへ。

 まずは董事長(会長)の黄さんにお会いし、「台湾一周」のお礼をいう。そのあと別のフロアーの李さんのオフィスへ。そこには「台湾一周」1436キロを走ったカソリのサイン入りのアドレスが飾られていた。

 李さんは昨日までの「台湾一周」の時とはまったく違う台鈴の有能な社員の顔をしていた。応接間に通されると、そこで100枚ほどの「カソリTシャツ」に「生涯旅人!」のサインをした。100枚ものTシャツにサインをするのは初めての経験だ。

 そんな大仕事を終らせると、李さんらに別れを告げ、「康華大飯店」に戻った。

 ホテルには総経理(社長)の藤さんが迎えに来てくれた。

「康華大飯店」で何種類もの「点心」をご馳走になったあと、藤さんとタクシーで桃園国際空港へ。

 空港のロビーで藤さんと別れた。

 1996年の「オーストラリア二周」では、藤さんにはシドニーで大変お世話になった。そして今回の2010年の「台湾一周」では、台北で同じように大変お世話になった。

「あー、これが縁だなあ」

 としみじみ思った。

 人は縁でもって結ばれているとも思った。

 何とも不思議なものだ。

 藤さん、ありがとうございます。

 14時00分発のチャイナエアラインCI104便に乗り込む。離陸するとすぐに、飛行機の小さな窓からは、台湾西海岸の海岸線が一望できた。

 眼下の台湾に向かって、

「また来るからな」

 と、心の中で叫んでやった。(了)

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早朝の松江路を歩く

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行天宮

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行天宮前の店

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行天宮で祈る人たち

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「康華大飯店」の朝食

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台鈴の本社ビルから見下ろす松江路

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「生涯旅人!」のサインをする

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ここが李さんのオフィス

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カソリのサイン入りのアドレス

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「康華大飯店」で点心を食べる

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チャイナエアラインのCI104便

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台湾の西海岸を一望する