「青春18きっぷ2010」(34)
第5日目(函館→新潟・その1)
函館駅前の食事処「雅家」で夕食を食べ、駅待合室で夢中になって「青春18きっぷ2011」と「北海道全線完乗」のプランをつくり上げたところで、名残おしい函館駅をあとにする。
改札口を通り抜け、ホームに下りると、ちょうど札幌発上野行の寝台特急「北斗星」が到着したところだった。
鈍行列車もいいが、寝台列車もいい。
上野駅から「北斗星」に乗って札幌まで行ってみたいという気持ちに強くかられる。それと同時に、いままでに乗った寝台特急がなつかしく思い出されてくるのだった。
ぼくは寝台特急が好きなので、けっこう乗っている。
「東京→宮崎」で乗った寝台特急「富士」、「東京→下関」で乗った寝台特急「あさかぜ」、「東京→長崎」で乗った寝台特急「さくら」…。沖縄に行くときは、新幹線で新大阪まで行き、寝台特急「なは」に乗り換えて鹿児島まで行き、そこから船で那覇に渡ったこともある。
「東京-大阪」の寝台急行「銀河」には何度か乗ったし、「越前」や「能登」といった寝台急行にも乗った。
「博多→長崎」では鈍行に連結された寝台車に乗ったこともある。この鈍行寝台にどうしても乗りたくて、東京から福岡までは飛行機で飛び、博多発1時02分の「ながさき」に乗った。この「ながさき」というのが寝台を連結した普通列車で、6時40分に長崎に到着した。
寝台列車というのは胸にグググッと来るものがあり、もうそれに乗るだけでドラマだ。そんなドラマチックな寝台列車が今、どんどんと消えている。何とも残念な話だ。
ということで夢のある話を。
まもなく九州新幹線の全線が開通するが、それに合わせて「東京-鹿児島」の寝台超特急が誕生したら、何とも夢のある話になると思うのだが…。
「青森-鹿児島」間の寝台超特急が誕生したらもっといい。2015年には北海道新幹線の「新青森-函館」間が開通するので、夢をさらにふくらませ、「函館-鹿児島」の超特急寝台を期待しよう。函館発鹿児島中央行の寝台列車に乗るだなんて、想像しただけでもゾクゾクしてくる。
函館駅を離れていく寝台特急「北斗星」を見送ったあと、21時54分発の津軽海峡線・上磯行に乗車する。1両編成のディーゼルのワンマンカー。車内はガラガラだ。
上磯行はガラガラのまま発車。五稜郭駅に停まり、次の七重浜駅には22時04分着。ここで下車し、津軽海峡フェリーのターミナルまで歩いていく。
七重浜駅からだとわけない距離だ。
30分もかからずにフェリーターミナルに到着。青森までのチケットを買うと、津軽海峡フェリーの「えさん2000」に乗船。すぐさまフェリーターミナル近くの「セブンイレブン」で買った「サッポロクラシック」で、離れゆく北海道に乾杯!
カンビールを飲み終えると、シュラフにもぐり込み、速攻で寝た。
函館港の出港は23時50分。
青森港への入港は3時40分。
4時間近くはぐっすりと寝られた。これだけ眠ればもう十分だ。
青森は雨。北海道と比べると、ずいぶん暖かい。
フェリーターミナルの24時間営業の食堂で「カレーライス」(650円)を食べる。 ぼくの好きな「朝ガレー」だ。いや、まだ朝にはほど遠い時間なので、「夜中ガレー」といったところか。
カレーライスを食べて元気が出たところで、雨に濡れながら青森駅に向かって歩いていく。たっぷり時間があるのでプラプラ歩いた。
まったく人影のない青森ベイブリッジから見下ろす青森駅の眺めは印象深かかった。
5時には青森駅前に到着。青森港のフェリー埠頭から50分ほどかかった。
さー、青森からは日本海側を南下し、新潟へと向かっていくのだ。
津軽海峡線の上磯行に乗る
七重浜駅で下車
七重浜駅の駅舎を出る
津軽海峡フェリーのターミナルビル
フェリーターミナルのイルミネーション
右側の「えさん2000」に乗船
「サッポロクラシック」で北海道に乾杯!
青森港フェリーターミナルのカレーライス
青森ベイブリッジを歩く