四国八十八ヵ所めぐり(139)番外編その1
番外編(広州→上海・その1)
「四国八十八ヵ所めぐり」をしたスズキの125㏄スクーター、アドレスV125Gで昨年の12月、中国大陸の「広州→上海2200キロ」を走った。これというのも、お大師様のお導きといった感を強く持った。空海(弘法大師)の「原点の地」を訪ねることができたからだ。ということで「四国八十八ヵ所めぐり」の番外編として、「広州→上海2200キロ」を2度に分けてお伝えしよう。
2009年12月2日、広州到着。人口1500万の広州上空はすさまじいばかりの大気汚染。息をするのも苦しいほど。世界第2の工業生産地帯、珠江デルタの中心都市だけあって、町は車の洪水。いたるところで激しく渋滞していた。
そんな広州近郊の世界最大のバイクメーカー「大長江」の本社前を出発。日本から送り出したアドレスを走らせ、上海を目指した。ちなみにこの「大長江」は年間300万台ものバイクを生産している。アドレスのエンジンもここで造られている。
国道324号で福建省の福州に向かったのだが、驚いたことに国道沿いには途切れることなく市街地がつづく。ちなみに国道324号は福建省の福州から広東省の広州を経由し、雲南省の昆明に至る全長2600キロの国道。いかにも大陸的な距離の長さだ。
福建省に入るとわずかに田園風景を見たが、すぐにアモイへとつづく市街地に入っていく。さらにそれが泉州から省都の福州へとつづく。広州から福州までは1220キロ。福州からは国道104号→国道320号で上海まで行ったのだが、その間もほぼ同様で、なんと「広州→上海2200キロ」間がメガロポリスになっている。
「ボストン→ワシントン」、「東京→大阪」などを上回る世界最大のメガロポリスといっていい。
人口1600万の上海は世界一の工業生産地帯、長江デルタの中心都市。広州からつづいた大気汚染も途切れることはなかった。中国では抜けるような青空はほとんど見られなかった。民族の存亡にもかかわるようなすさまじい大気汚染なのだが、それをあまり気にも留めない中国人に驚きを感じた。そのあたりが大陸的な鷹揚さの中国人ならではのものなのだろう。
「広州→上海2200キロ」は驚異的な経済成長をつづける中国の最前線。そのような経済的な大発展とすさまじいばかりの大気汚染は表裏一帯の関係だ。
「大長江」の本社前を出発
夢崗で泊まった「紅橋賓館」を出発
大渋滞でまったく動けず
国道324号を行く
アドレスの後ろには天秤棒で野菜を運ぶ人
目の前に見えるのは将軍山
同安の孔子廟前で体操する人たち
同安の路地裏の肉店
南安の石橋。全長2キロ!
泉州に入る
泉州洛陽橋
泉州の古い家廟
泉州から福州へ
渡船で福州に渡る