四国八十八ヵ所めぐり（９）
２００９年４月１１日（徳島→神山・その３）
御詠歌の流れる第８番・熊谷寺をあとにし、第９番の法輪寺へ。ここは徳島自動車道の南側になる。田園地帯のただ中にある寺。地元の人たちは「田中の法輪さん」と呼んでいる。本尊は釈迦の涅槃像。８８ヵ所では唯一の涅槃像だという。
本堂、大師堂での参拝を終えると、門前も茶店で焼きいもを食べ、徳島名物の「たらいうどん」（５００円）を食べた。腰の強い麺。汁が美味。
「たらいうどん」で元気を出し、第１０番の切幡寺へ。ここは徳島自動車道の北側になる。第１番の霊山寺から第１０番の切幡寺までが巡礼街道の県道１２号沿いで、東西に並んだこれら１０ヵ寺は次々とめぐっていける。
切幡寺の入口には寺の案内板が立っているが、その縁起がおもしろい。
「弘法大師が四国を巡行中、この山麓で機織の信心深い乙女から７日間施しを受け、７日目に大師が布を乞うたところ、織っていた布を惜しげもなく切ってさしだしたという故事により切幡寺と称しています。また、大師はこの乙女の信心深さにうたれて、乙女の願いどおり千手観音の像を刻み、時の天皇、嵯峨天皇に奏請して本堂を建て、この本堂に安置したということです。その時、乙女の願いにより得度させ、灌頂を授けたところ乙女は千手観音の姿になったといわれ、大師の刻んだ千手観音像とともに女即身成仏の乙女が秘仏として安置されました。それで寺号とともに得度山灌頂院という山号、院号を称しています」。
山門をくぐり、大汗をかいて３３３段の石段を登り、本堂に参拝。まつられている本尊は２体ある。南に面して弘法大師の作といい伝えられている千手観音、北に面して即身成仏の観音がまつられている。
第９番・法輪寺の山門
法輪寺本堂
法輪寺周辺の風景
バイクで札所めぐりをする人も多い
昼食のたらいうどん
第１０番・切幡寺の山門
切幡寺の案内板
切幡寺本堂
切幡寺の納経所
