「旧満州走破行2004」(55)
10月8日(金)晴 ヤケシ→チチハル(その2) 第18日目
ヤケシを出発すると、前方に連なる大興安嶺山脈の山並みに向かってスズキQS110を走らせる。やがて山中に入り、峠道を登っていく。
とはいっても日本の峠道のような険しさはなく、ゆるやかな勾配のカーブをいくつか曲がると最初の峠に到達だ。
峠上にQS110を停めて雄大な風景を眺める。
そこからは遙かかなたまで延びる峠道が見渡せる。さらにその向こうには次に越える峠が見えている。
これが大陸の山脈。日本の山脈とは違って、1本の山並みというのではなく、何本もの山並みが束になって連なっている。そのため峠もひとつだけではなく、いくつもの峠を越えていく。
そのうちのひとつの峠上には、興安の町があり、黒龍江省の省都ハルビンと中露国境の満州里を結ぶ鉄道の「興安駅」があった。おそらく、この興安駅のある峠が、東のネン川と西のハイラル川を分ける分水嶺の峠なのだろう。
ちなみに「嶺」は中国では「峠」を意味する。
「大興安嶺」というのは「大興安峠」を意味している。
そんな大興安嶺山脈の山中の町、ブクトを過ぎると、バックミラーに映る大興安嶺山脈の山並みは遠ざかり、前方には見渡すかぎりの大平原が茫々と広がっている。
大興安嶺山脈の峠に立つ
遙かかなたへと延びる峠道
大興安嶺山脈の山中を行く
興安の町に入っていく
峠上の興安駅
大興安嶺山脈の山並みはつづく
大興安嶺山脈の山中の町、ブクト
大興安嶺山脈を越えると一望千里の大平原